39年前に起きた福井女子中学生殺人事件の再審・やり直しの裁判で検察が上告を断念し、殺人の罪で服役した前川彰司さんの再審無罪が確定しました。
再審無罪が確定 前川彰司さん 「よかったです。ただ、あえて言うなら、これでよかったということで終わらせていけないという思いもある。多くの犠牲を払ったという思いはある。でも無罪を勝ち取ることができて気が果たせました」
この事件は1986年に福井市で中学3年の女子生徒が殺害されたもので、殺人の罪で服役した前川彰司さんが再審・裁判のやり直しを求めていたものです。
先月18日に開かれた再審の判決公判で、名古屋高裁金沢支部の増田啓祐裁判長は「嘘の供述に沿う関係者供述が形成された合理的疑いが払拭できない」などとして一審の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却し前川さんに再審無罪を言い渡していました。
弁護団によりますと、今月1日正午ごろ、検察側が「上告権放棄申立書」を裁判所に提出したと連絡があったということです。
これで前川さんの再審無罪が確定しました。
