アメリカとの核協議を巡って進展がないなか、イランの最高指導者ハメネイ師は「アメリカとの問題は解決不可能」と発言しました。
イランの国営放送によりますと、最高指導者ハメネイ師は24日、首都テヘランで演説し、核開発の停止を求めるトランプ大統領を念頭に「アメリカはイランが命令に服従することを望んでいる」と指摘しました。
そのうえで「アメリカの真の目的は敵対することであり、問題は解決不可能である」と述べ、核協議に対する強硬な姿勢を示しました。
さらに「アメリカ当局者の言動はイラン国民に対する侮辱で、力強く立ち向かう」と反発しています。
イランの核協議を巡っては、イギリス、フランス、ドイツがイランに対して、8月末までに協議の進展がない場合、現在停止している制裁を再開すると警告しています。
イラン国内では、欧米に対する強硬な姿勢について変化を求める声も上がっています。
17日には、ペゼシュキアン大統領に近い改革派の政治団体が政府にウラン濃縮停止などを求める声明を出していました。
こうした状況を受けて、ハメネイ師は「『なぜアメリカと直接交渉し、問題を解決しないのか』と言う人々は浅はかだ」とも発言しています。