イスラエル軍がガザ市への地上侵攻を開始したと報じられました。完全制圧が目的とみられています。
■ガザ市に地上侵攻開始か
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの激しい攻撃が続いています。
イスラエル ネタニヤフ首相 「これらのビルはハマスの拠点だ。これらは残る2つの拠点のうちの1つで、最も重要なものだ」
そして、この15日の空爆の後、アメリカのニュースサイト「アクシオス」によると、イスラエル軍はガザ地区北部ガザ市の制圧に向け、地上侵攻を始めたといいます。
ネタニヤフ首相 「テロリストたちは逃げることはできても、隠れることはできない。必ず捕らえる」
地上侵攻開始の数時間前、イスラエルのネタニヤフ首相はアメリカのルビオ国務長官と会談。ルビオ長官はトランプ政権として地上作戦を支持しているが、できる限り迅速に行い、早期に終了することを求めたといいます。
アメリカ ルビオ国務長官 「ご存じの通り、イスラエルが現地で作戦を開始した。もはや交渉で合意できる時間は非常に限られている」
ネタニヤフ首相も16日、ガザ市で重要な作戦を始めたと明らかにしました。ネタニヤフ首相が目指すのは、ガザ地区の完全制圧。
ただ、イスラム組織ハマスに人質を捕らわれている家族らは、人質を危険にさらすとしてイスラエル政府を非難。軍や情報機関なども、完全制圧に対して否定的な立場を取っていたと伝えられています。
イスラエル軍は、住民に対してガザ市からの避難を命じています。ただ、軍はこれまで避難先に指定した場所も攻撃しています。
避難する住民 「家を離れたくなかった、家で座っていたかった。でも逃げるしかありません。一生、逃げ続けることになるのでしょう」
2年近くに及ぶ攻撃で、ガザ地区の建物の大半は破壊されています。
死者はイスラエル側がおよそ1200人。対してガザ地区では、およそ6万5000人。
16日、国連の調査委員会は初めて、イスラエルがガザ地区で大量虐殺を行ったと認定しました。
軍に厳しく封鎖されるなか、物資もわずかしか搬入されず、飢餓が広がり続けています。
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