自民党総裁選で本格論戦です。大きな焦点となる経済対策に、候補の5人が熱弁をふるいました。
■自民総裁選 本格議論スタート
自民党本部の正面玄関に置かれたボードに候補者が一筆したためました。
小林元経済安保担当大臣は「世界をリードする日本」、茂木前幹事長は「結果を出す」、林官房長官は「経験と実績で未来を切り拓く」、高市前経済安保担当大臣は「日本列島を強く豊かに」。
小泉農水大臣が書いたのは、異なる志を統一する「異志統一」。党内融和や野党との連携を意識したとみられます。
本格的な論戦が始まった自民党の総裁選挙。
自民党 茂木敏允前幹事長(69) 「『今こそとしみつ』」
林官房長官(64) 「『困った時の林芳正』」
■物価高対策について 5人の候補者は
喫緊の課題、物価高対策について5人の候補者は、総理大臣になったら速やかに経済対策を策定する考えを表明。
小林元経済安保担当大臣(50) 「中間層、現役世代にフォーカスを絞った所得税の改革が必要になってくると思っています。それを抜本的にやろうとすると少し時間がかかるので、それまでの間は2年ぐらいをめどにいわゆる定率減税、これを実行していきたいと考えています」
自民党 茂木前幹事長(69) 「地方がそれぞれのニーズに応じて自由に使える、これまでとは一桁異なる『生活支援特別地方交付金』これを創設して、対応していきたいと思っております」
参議院選挙の公約、現金給付が影を潜めるなか。
林官房長官(64) 「参議院選挙で公約をした給付、これは必ずしも拍手をもって受け入れられたという状況ではございませんけれども、これをベースにして与野党で成案を得る努力、これはしていきたいと思っています」
自民党 高市前経済安保担当大臣(64) 「物価高対策にはスピード感が大事でございます。私が一番やりたいことは自治体向けの交付金、これに推奨メニューをつけて出す」
その高市氏、食料品の消費税率ゼロに前向きでしたが…。
高市前経済安保担当大臣 「党内の意見集約ができませんでした。というか私の意見は撃沈」
各候補者、消費税減税については慎重なスタンスです。
小泉農水大臣(44) 「1つ目の柱がガソリンの暫定税率の廃止。これを与野党の合意のうえで速やかに廃止ができるように協議を加速していきたいと思います。2つ目がインフレ時代に対応した所得税制の見直しを手掛けていきたいと思います」
議員票の動向ですが、ANNの取材では小泉氏が80人近い議員を集めてトップ。次いで林氏、高市氏と続いていますが、まだ態度未定の議員が70人近くいて、今後の論戦の行方がカギを握りそうです。