殺人容疑で逮捕されたのは32歳の女でした。交際相手で11歳下の男子学生との間に何があったのでしょうか。 ■交際相手殺害か 容疑を否認
一度前を向き、うつむいたまま歩を進めます。浅香真美容疑者(32)。交際相手のネパール国籍の留学生、21歳のチャンタール・バダルさんを殺害した疑いが持たれています。
チャンタールさんの兄に、話を聞くことができました。
「めっちゃいい子だった。一番つらい、そんなつらいことはこの世界で何もない。アニメが好きだった。アニメが好きなので(留学先に)日本が選ばれた。自分の夢をかなえるために日本に来て、自分の夢を全部なくしてしまった」
事件が起きたのは、千葉県船橋市内のホテル。今月5日、浅香容疑者はチャンタールさんと2人でホテルに入りました。
ところが、その4時間後、浅香容疑者から119番通報が。通報内容は「チャンタールさんが自分でナイフで刺した」というものでした。
救急隊が駆け付けた時、チャンタールさんは部屋の玄関近くで、うつぶせの状態で倒れていました。
胸には深さおよそ16センチ、心臓から肝臓に達するほどの深い刺し傷があったといいます。
警察は浅香容疑者から、血のついた2本の包丁を押収しました。
調べに対し、浅香容疑者は「間違いです」と容疑を否認し、その後は黙秘を続けています。
チャンタールさんの兄 「(Q.何か関係で悩んでいたことは?)それはなかった、普通だった。前は仕事現場で会った、仕事現場で2人に。そこで付き合って話したりとか、どこかで会って飲んだりとかしていたのではと思う。『優しいよ』と言っていた。年は離れていたけど2人の年は」
■32歳女 11歳年下と何が?
11歳年下の交際相手との間に、何があったのでしょうか。
浅香容疑者は千葉市内で暮らしていました。
近所の人によると、両親と兄の4人家族だったといいます。
近隣住民 「特にトラブルは聞いたことがない」 「(容疑者は)不定期だが日中タクシーで、どこかに出掛けるところは見たことある」
家族に異変を感じていた人はいませんでした。
一方で、浅香容疑者には別の容疑もありました。
浅香容疑者は事件2日前に千葉市内の量販店で、包丁を万引きした疑いで逮捕されています。
浅香容疑者の供述 「付き合っている彼氏と一緒に死にたいと思い、どうせ死ぬのだから盗んでしまってもいいと思い盗んだ」
一緒に死にたい…浅香容疑者は、なぜそこまで思い詰めたのでしょうか。
チャンタールさんの母国ネパールでは、こう報じられています。
ネパールの報道 「2人は関係に亀裂が入り別れることを決めた。最後に会うために普段から通っていたホテルを訪れた」
警察は、浅香容疑者が殺害に至った動機などを詳しく調べています。