暮らしに密着した経済の話題を取り上げる「暮らし×経済」です。
うどんだけでなく、実は日本一犬好きな香川県。厚生労働省が2024年に発表した調査結果によると、100世帯当たりの飼い犬の数は香川県が15.37匹で全国で最も多くなりました。
(犬を連れた人)
「(Q.香川県は犬を飼いやすい?)もうちょっとドッグランとか犬が入れる施設があるといいなと思いますが、海も山も近くてどこにも連れて行きやすいかな」
厚生労働省が2024年に発表した調査結果によると、100世帯当たりの飼い犬の数は全国平均で9.96匹でしたが、香川県は15.37頭で全国1位でした。岡山県は11.9匹でした。
さらに百十四経済研究所が香川県の約500世帯に行ったアンケートでは、香川県でペットを飼っている世帯の割合は28%。エリアでは東讃や西讃が高松より10%以上高くなっています。
また、飼育しているペットの種類は犬が49%で最も多く、次いで猫が42%と、この2つに集中しています。
「購入」から「迎い入れ」へ
都市部には、犬と触れ合えるドッグカフェなども増え新しい動きも出ています。2025年6月、丸亀市にオープンした「ANELLA CAFE」です。
(記者リポート)
「こちらで触れ合うことのできる犬は全て保護されたものを譲り受けたものです」
小型犬を中心に6匹の犬がいました。それぞれがさまざまな背景から保護されていますが、こちらではのんびり過ごしているようです。
平日は正午、週末は午前11時から午後6時まで触れ合うことができ、利用料は30分・1000円です。
集合住宅に住むなどペットを飼えない人が推しの犬を見つけ、定期的に会いにきてくれるそうです。1日の利用は15~20組ほどです。
(利用者)
「先々月くらいに飼い犬を1匹亡くして、もし迎え入れるんでしたらこういうかわいい、かわいそうって言ったらいけないけど、ちょっとご縁を探しに来ている」
ちなみにANELLA CAFEは倉敷市にもあります。
(ANELLA CAFE 丸亀店/森雄治 店長)
「残念ながら殺処分などが多かったのが香川県だと思う。少しでも不遇なワンちゃんが減って温かい家庭に迎え入れてくれる方というのを求めながらここで待っている。ここを一つの癒やしの場として考えて頂いて、ワンちゃんも人も一緒に生活していけるような温かい空間が作れたらいいな」
カフェの犬を迎い入れたい希望者は、面談をして、医療費や飼育費などの一部を負担して有償で譲渡をしています。
人と動物の共生社会づくり
香川県は10年ほど前から野良犬が増え、犬の殺処分は2013年度から8年連続で全国ワースト1位が続いていました。
2019年に香川県と高松市が犬と猫の譲渡を進めようと「さぬき動物愛護センターしっぽの森」を開所しました。しっぽの森では保護犬や保護猫を見学することができます。
事前に「講習」を受講してもらい、条件を満たしているか確認し、条件が合えば新しい家族として保護犬を無償で迎えることができます。
開所して6年、ロビーには新しい家族に引き取られ楽しく暮らす写真が展示されています。譲渡数はここ数年、横ばいが続いています。
(しっぽの森/薦田博也 所長)
「適正な飼い方をしている飼い主をどんどん増やして、最終的にはみんなが幸せに、嫌いな人もそこに配慮しながら共生していける社会を実現していけたら」
2025年10月29日放送「News Park KSB」より