4年前、愛媛県新居浜市の住宅で家族3人を殺害した罪に問われた50代の男について、最高裁は上告を退ける決定をしました。無期懲役の判決が確定することになります。
河野智被告(58)は2021年10月に新居浜市の住宅で、この家に住む元同僚の男性(当時51)と男性の両親(いずれも当時80)の3人をナイフで突き刺して殺害した罪に問われています。
河野被告は精神障害の影響で被害妄想を抱いていて、裁判の中で弁護側は犯行当時、心神喪失の状態だったと主張し、検察側は心神耗弱の程度にとどまると指摘していました。
おととし1審の松山地裁は心神耗弱の状態と認め、「精神障害の影響を踏まえても犯行に及んだ意思決定は厳しく非難されるべき」と指摘し、求刑通り無期懲役の判決を言い渡していました。
2審の高松高裁も1審判決を支持し、控訴を退けました。
河野被告側は不服として上告していましたが、最高裁は今月9日付の決定で退ける決定をしました。
これで無期懲役判決が確定することになります。