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青森・八戸市“鉄塔倒壊の恐れ”でNTT東日本が会見

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 鉄塔が倒壊する恐れがあるとして周辺住民が避難を強いられています。11日午後、鉄塔を保有するNTT東日本が緊急会見を行いました。

■周辺住民48世帯に避難指示

 鉄塔の柱にぐるりと一周、亀裂が入っています。よく見ると少し横にずれているように見えます。

NTT東日本-東北の担当者 「(Q.どの辺が原因で倒壊の危険が?)今回の鉄塔、主に4本の柱を中心に支えているが、4本のうち1本に破断が見られる」

 損傷があったのはNTT青森八戸ビルの上に立つ高さ70メートルの鉄塔です。

 八戸市は倒壊の恐れがあるとして午前0時、周辺に住む住民48世帯に避難指示を出しました。

 避難区域にある病院は休診です。

受診に来た人 「(Q.避難指示が出ている?)そうなの、どうしよう。きょう採血する約束だった。どうしよう」

 午後から会見を行ったNTT東日本。ドローンを飛ばして被害の確認を行ったということです。

NTT東日本 「一部で損傷して少しずれているのが見て取れる」

 八戸市の中心部に位置する鉄塔は無線通信などのために設置されていて、高さは建物を含めると約100メートルになります。

 柱の損傷が見つかったのは鉄塔の付け根より少し上。地上から約50メートルの位置で亀裂が真横に入っています。

 また、別の場所ではボルトが複数、外れていました。

 写真を見ると支柱についているはずの丸いボルトが4つ外れているのが分かります。別の場所でも4つ…。

NTT東日本 「基礎の部分に問題がないことは確認できた。ただ、鉄骨を固定しているボルトの複数箇所に損傷があると分かっている。全体で19カ所外れていた」

 NTT東日本によりますと、ボルトは全体で1000カ所あり、外れてしまったのはそのうち19本。また、支柱の損傷についても4本のうちの1本だとしています。

 八戸市は倒壊の恐れがあるとして、避難指示を発表しています。

 NTTは倒壊の危険性について…。

NTT東日本 「倒壊の恐れは低いと考えているが、絶対に倒壊しないとは言いきれない状態なので」

 今回の鉄塔は1970年に作られたものです。9月に行われた定期点検では、問題は確認されていませんでした。

NTT東日本 「(Q.老朽化が原因ではない?)年に1回しっかり点検を行っていて、発見された不具合などは補修を行っているので、老朽化が直接の原因ではないと考えている」

■“鉄塔真下”の住民は困惑

 8日夜、最大震度6強を観測した八戸市。鉄塔から近いところでは、どんな揺れだったのでしょうか。

 半径1キロメートル以内にある酒店では激しい横揺れが長い時間、続いていました。

 近くの屋台村では大きな揺れに驚いて人々が外に避難していきます。

 現在も「後発地震注意情報」が出されたままです。

 再び大きな揺れが来た場合に危険はないのでしょうか。

NTT東日本 「想定していないことが起こり得ることがないかも含めて、改めて全体の方針をしっかり検討していきたい」

 今回の問題で市は半径50メートル以内に住む住民には避難を呼び掛け、国道45号の一部は通行止めとしています。

 男性の家は鉄塔の真下です。

鉄塔の真下に住む人(62) 「(Q.何年くらい住んでいるか?)今ちょうど建て直して新しくなって、まだ1カ月」 「(Q.市から連絡は?)ないですね、ここにはね。真下にいるんだけど」

 NTT東日本は、避難対象の地域に住む人に対してはホテルを用意するなどの対応を行っているということです。

避難した住民 「50メートル以内だからとは言われたが、やっぱり地震が気になって。夜にもし(地震が)来たらどうしようと思って」

 いつごろ元の状態に戻るのでしょうか。鉄塔の下にあるNTTの建物も地震の影響かアスファルトが浮き上がっていました。

 建物内のじゅうきは倒れ、水道管は破裂しているということです。

 修復の見通しについてNTT東日本は…。

NTT東日本 「順調にいっても3週間はかかってしまうと思っている。今後の天候、余震によってはもう少し長期化する可能性も」

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