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旧香川県立体育館 解体工事契約の議案を可決 県議会が賛成多数で

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 建築家、丹下健三が設計した旧香川県立体育館の解体工事契約を結ぶ議案を県議会が11日、賛成多数で可決しました。

 議案は旧香川県立体育館の解体工事の請負契約を高松市の合田工務店と結ぶことに県議会の承認を求めるものです。請負金額は8億4700万円です。

 建築家らが設立した「旧香川県立体育館再生委員会」が2025年7月、民間資金による再生を提案しましたが、県は「安全確保を急ぐ必要がある」などとして解体の手続きを進めました。

 11月定例県議会最終日の11日、各常任委員会の委員長が議案などの審査過程を報告しました。文教厚生委員会の岡野朱里子委員長は、約7分半にわたって報告しましたが……。

(香川県議会 文教厚生委員会/岡野朱里子 委員長)
「この他、保育士の処遇改善、旧県立体育館の解体等々についても意見要望を交えながら理事者の見解をただしました」

 旧県立体育館に関する議論について具体的な中身に触れませんでした。

 県議4人が再生委員会のメンバーらを参考人招致して議論するよう要請していましたが、文教厚生委員会は2日、全会一致で招致しませんでした。

 11日の採決の前、植田真紀議員が反対の立場で討論しました。

(香川県議会/植田真紀 議員)
「壊してしまえば二度と造れない建築です。税金を使わない再生案や文化庁の新たな動き(支援検討)により判断の前提条件が変わってきていますが、二元代表制の一翼を担う県議会としても審議を尽くしたとは到底思えません」

 議長を除く40人の採決の結果、賛成34、反対4、欠席2の「賛成多数」で契約の議案を可決しました。

(香川県議会 文教厚生委員会/岡野朱里子 委員長)
「(議員の)皆さんの賛否を見ていただければ分かるのかなと思いますけど。(Q.しっかり議論は尽くされた?)そうですね。10年以上かけてやってきたということだと思います」

 議案の可決を受け、香川県は11日付で合田工務店と契約を結びました。工期は2027年9月17日までです。

 一方、再生委員会は11月、香川県を相手に解体工事への公金の支出差し止めを求める訴えを高松地裁に起こしています。

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