今年、急増している毒キノコについてです。一体なぜなのか。AI(人工知能)でも見抜けないようです。
■なぜ? 10月の高尾山に猛毒キノコ急増
東京は6日は暑さが戻り、5日ぶりの夏日に。
長く続いた雨がようやく明け、登山客でにぎわっていたのが高尾山です。
登山客(70代) 「(高尾山登山は)1800何回。健康登山でやっている」
秋の山歩き。足元に目立つようになるのがキノコです。
東京の山に詳しい山岳連盟の松本さんと歩いていると…。
東京都山岳連盟 松本圭司さん 「おいしそう。マイタケのかけらみたい」
ただ、すべてが安全とは限りません。
東京都山岳連盟 松本圭司さん 「あれ!あれ!根のすぐ股のところ」
ディレクター 「あっ!1本生えてますね」
頂上付近で木の根元に生えていたのは赤くて細長いキノコ。さらに、その周辺にも…。
東京都山岳連盟 松本圭司さん 「生えてますね、カエンタケなんですね。こんなに生えてるんだ、本当に」
赤いキノコの正体はカエンタケ。成長すると手のような形に。毒性が非常に強く、触れるだけでも皮膚がただれ、食べれば命に関わることもある危険なキノコです。
登山客 「気持ち悪いね」
東京都山岳連盟 松本圭司さん 「触るとかぶれる、猛毒で」
登山客 「あんなに小さいから、気付かず踏んだりしちゃいそう」
キノコを研究する井之上教授によりますと…。
薬学の立場からキノコを研究 立命館大学薬学部 井之上浩一教授 「(カエンタケは)基本的には夏場に生えると言われている。最近、夏が非常に暑いので、そういう環境で時期がずれてきている。今年はすごく雨が多かったので、生えやすくなるのは考えられる」
夏の暑さに加えて今年は長雨。こうした条件が重なり、キノコが生えやすい環境に。その結果、カエンタケなど毒キノコも増えているといいます。
高尾山側も…。
高尾ビジターセンター公式X(旧ツイッター) 「長雨のせいか、登山道上に次から次から生えてきます…」
SNSでカエンダケへの注意を呼び掛け。さらに、登山客が誤って触れないように看板を設置し、駆除も行っています。
女性 「珍しい色だと写真に撮って記録したくなる。つい触ったりしそうで、後から症状が出るのが不安」
■AI(人工知能)でも判定困難 猛毒キノコ急増
では、山で見つけたキノコが危険なのか安全なのか、どう見分ければいいのでしょうか。
例えばAIによる画像判定。取材で見つけたカエンタケを撮影してみると、AIもカエンタケと判定しました。
では、AIなら安心なのでしょうか…。
立命館大学薬学部 井之上浩一教授 「キノコを採りに行って撮影した写真やネット上の写真でAIに学習させる」 「(Q.判断率はどれくらい?)僕らのところで行ったものでは60から70%くらい」
AIでも正しく判定できるのは6割ほど。
しかも毒キノコの中には食べられるキノコと見た目がよく似たものがあります。
左が毒のあるクサウラベニタケ。右が食用のウラベニホテイシメジです。
立命館大学薬学部 井之上浩一教授 「見分けがなかなか難しいです」 「(Q.生える場所でも判別は難しい?)似たような場所で生えていたので(判別は難しい)」
山でキノコを見つけても自己判断は危険です。
東京都山岳連盟 松本圭司さん 「秋はキノコが出る季節なので。よく分からないものは触らない、採らない、食べない」