岡山理科大学の愛媛県今治市への獣医学部新設を文部科学大臣が認可したことを受け、加計学園は、加計孝太郎理事長のコメントを発表しました。「総合的な判断」を理由に、記者会見は開きませんでいた。
岡山市の学校法人加計学園の獣医学部をめぐっては、文科省の大学設置審議会で審査され、8月に学生への実習計画が不十分などとして判断を保留していました。 その後、9月末に加計学園側から改善案が示され、審査の結果、11月9日に認可の答申が出されていました。
審議会の答申を受けて、林大臣は岡山理科大学獣医学部の来年4月の開学を認めました。獣医学部の新設は、国内では52年ぶりとなります。
認可を受けて加計学園は、「この日の喜びを関係する全ての皆様方と心から分かち合いたい。開設後は、寄せられた期待に応えるべく世界に通用する人材を育成する。」とする加計孝太郎理事長のコメントを発表しました。
一方、文部科学省の前川喜平前事務次官は12日、岡山市での講演に先立って記者会見に応じ、「初めから加計ありきでプロセスが進められた」などと批判しました。
(文部科学省・前川喜平 前事務次官) 「疑惑が晴らされないまま設置認可をしてしまうということは、国民の信頼を裏切ることになるのではないかと思っています。」
加計学園側は今年7月、認可の結果が出れば、加計理事長が出席して記者会見を開く可能性を示唆していました。しかし、「総合的な判断」を理由として会見は開かず、今後も開く予定はないとしています。