地域医療の拠点の復興が一歩進みました。浸水被害を受け、プレハブで仮設診療所を開いていたまび記念病院が、2カ月半ぶりに病院内での診療を再開しました。
倉敷市真備町のまび記念病院は2階の職員の事務スペースを改装して、18日から院内で患者の受け入れを再開しました。
(記者) 「元々診察が行われていた1階部分は工事中のため、このように安全確保のための通路が作られています。診察は2階部分で行われます」
会議室は・・・
(まび記念病院/村松友義 院長) 「診察室を3つ」
配線工事が進み、電子カルテも復活しました。
病院にある15科のうち、内科や小児科など10科の医師が交代で診察にあたります。会議室の奥には血液検査などに使われる検査室もつくられました。
さらに・・・
(まび記念病院/村松友義 院長) 「実はこれが僕の部屋なんです」
院長室は、心電図をとるスペースになりました。
(まび記念病院/村松友義 院長) 「精度が高くて、きめこまやかな診療というふうなことが少しできるようになってきたということは、僕たちにとって非常に喜ばしいことです」
(病院にきた人はー) 「お薬だけだったから、うれしいですもう。困ってたから」 「(再開は)徐々に感じますね。早く前の通りになってもらいたいと思ってます」
病院は豪雨で1階部分が浸水し、一時は患者や避難してきた住民など300人ほどが孤立しました。
7月30日には入り口付近でプレハブの仮診療所を開いていましたが、院内の診察が再開したため、役目を終え22日に撤去されます。
再開が1歩ずつ進む中、全ての患者を受け入れるにはまだ時間が必要です。病院は12月ごろに入院患者の受け入れを再開し、来年の2月までに1階を復旧させて完全な再開を目指します。
(まび記念病院/村松友義 院長) 「この地域の方々のとにかく医療・健康を守っていかないといかん。僕たちはまずそれをとにかく1日でも早く進めなくてはいけないと」