満月の夜に被災者が集いました。みなし仮設住宅などで暮らす高齢者の孤立を防ごうと、倉敷市真備町で1カ月遅れのお月見の会が開かれました。
被災者の交流の場を作ろうと、認知症患者を支援しているボランティアなど、約30人が開いたイベントです。
24日の夜はちょうど満月。真備町から離れてみなし仮設住宅などで暮らす被災者ら約200人が集まり、男性ボーカルデュオの「imim」と共に歌や交流を楽しみました。
(記者) 「会場にはラーメンなど、炊き出しが用意されています。美味しそうな匂いが広がっています」
温かいご飯を食べてもらいたいと、ラーメンやコーヒーなどの炊き出しもありました。
(参加者はー) 「腹いっぱい食べてよかった、ほんと」
「外にも出ずに家の中にじっとしていて。ちょっと認知症みたいにお父さんがなり始めて、それでちょっと今年はここへね来させてもらったんです」
倉敷市は10月から、みなし仮設住宅などで暮らす被災者への訪問を1日約15軒ずつ行っていて、中には引きこもりや 認知症などの心配がある人もいるといいます。
ボランティアは、認知症の母を持つ娘を題材にした劇と体操を行い、健康に気をつけることや交流の場に参加する重要性を呼びかけました。
そしてイベントの最後は…伝統芸能の備中子供神楽です。
地元の子どもたちによる迫力ある演舞に、参加者は肩を寄せ合いながら見入っていました。
(くらしきオレンジボランティア実行委員会/杉原玲子さん) 「ここで再会している方たちもいっぱいいらっしゃるので、避難所ではなくてみなし住宅、仮設住宅にいった方たちの情報交換の場にもなっていると思います」