豪雨を乗り越え開催されました。金田一耕助シリーズの作者・横溝正史ゆかりの地、倉敷市真備町を大勢のミステリーファンが巡るイベントが開かれました。
(記者) 「こちら清音駅なんですけれども、ご覧ください。登場人物などに扮したミステリーファン100人以上が集まっています」
イベントには全国各地から金田一耕助や作品の登場人物の格好をしたファンらおよそ120人が集まりました。
(幽霊鉄仮面さん) 「(イベントを)やってくれてありがたいし、その分思い切り楽しまないといけないなと」
(井川鶴子さん) 「きょうくらいは被災のことを忘れて楽しんでもらったり。私たちを見て怪しんでくれたらそれでいいかなと思っています」
(田治見要蔵さん) 「真備の人たちを笑顔にできるように頑張って歩きます」
参加者は、シリーズで金田一耕助が初登場した清音駅を出発し、作品の舞台になった場所などを巡ります。
真備町は、横溝正史が約3年間、疎開生活を送った場所です。滞在中に金田一耕助シリーズの「本陣殺人事件」などを発表しました。
(岡田まちづくり推進協議会/川崎修さん) 「今年はもうイベントはほんと無理だと思ってたんですけど、こんな盛大に迎えられるとは思ってなかったんで良かったです。本当に皆さんのおかげだと思っています」
7月の西日本豪雨でイベントで使う衣装などは、泥水に浸かり使えなくなりました。 岡田まちづくり推進協議会の川崎修さんは、イベント開催のため募金を呼び掛けました。
すると全国のミステリーファンから名探偵の名前などで200万円以上の寄付が集まり、10回目となるイベントを開催することができました。
(岡田まちづくり推進協議会/川崎修さん) 「できるだけ例年と同じようなイベントになるように心掛けたんです。いつもの日常が帰ってきたということで被災者の方も真備に帰ろうかな、という気になるかなと思いまして」
金田一一行が歩く場所は、まだ豪雨被害の爪痕が残っています。
(真備町の住民はー) 「真備町が今沈んでしまっている時に、本当によく来てくださったと思います。みんな元気をいただけると思います。ありがとうございます」 「みんな頑張って来てくれるいうことがありがたいですわ、励みになります」
地元の有志らが小説の一場面の寸劇を披露する場面もあり、参加者は大きな拍手を送っていました。
(犬神松子さん) 「毎年温かく迎えてくださって、今年はちょっと多かったよね。出て来られてる方も多くて、すごいなんかほっとしました」
(犬神佐清さん) 「ここに戻って来れない人がいっぱいいると思うんですよ、そういう人たちが早く戻ってきて、またここで元気良く暮らしていけるような日が早くくればいいなと思います」
(岡田まちづくり推進協議会/川崎修さん) 「被災した所にも目を向けていただいて。帰っていろんな方に伝えていただければまたボランティアの方も増えるかなと思って、そういった効果も期待しています」