本州一のサンマの水揚げ量を誇る岩手県大船渡市からサンマ600匹が倉敷市真備町に届き被災者に振る舞われました。
(記者) 「普段このように炊き出しが行われている岡田地区の公民館ではきょう反対側でサンマが振る舞われています」
(岡田地区まちづくり推進協議会/黒瀬正典会長) 「サンマの味をしっかりと味わって復興に向けて頑張りたいと思います」
真備町で振る舞われたのは、岩手県大船渡市で21日に水揚げされたサンマ600匹です。訪れた人は長い行列を作り、焼きたてのサンマを味わっていました。
(訪れた被災者はー) 「いつもはちょっと冷えてたりするけど、サンマは温かい」 「ものすげえおいしい、生まれて初めての味」 「ほんま助かりました、これで元気出さにゃいけんな」
おいしさの理由は、サンマの質に加え、日本一の生産量を誇る岩手県の木炭です。
さらに欠かせないのは「さんま焼き師」です。
大船渡市観光物産協会の筆記試験と実技試験に合格したサンマ焼きのプロたちです。
(さんま焼き師はー) 「きれいで油を逃がさないでふわふわした感じで焼くのが大船渡の特徴だと思いますね」
(別のさんま焼き師はー) 「遠赤外線が出てるのでそれでその熱でじっくり焼くとふっくらおいしく焼ける。火で焼かないで熱で焼け」
真備町と大船渡市の交流は2005年にさかのぼります。この年開かれた岡山国体で大船渡市の軟式野球代表を真備町が民泊で受け入れたことから始まりました。
そして2011年、東日本大震災で大船渡市が死者・行方不明者419人の被害を受けると倉敷市は現地へ職員を派遣し支援しました。
(大船渡市防災管理室/大浦公友次長) 「大船渡が復興しても倉敷の方が復興してもですね、絆っていうものはまだまだこれから逆に続けていかなければならないんじゃないかな、というふうに私自身は思っております」
(岡田地区まちづくり推進協議会/黒瀬正典会長) 「こうした縁になって、こういう今回の支援をいただいたという本当にうれしさが込み上げてきますね。必ずまた私たちが今度は恩返しさせてもらいます」