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山の上で育ったベニザケを初出荷 岡山理大が養殖…岡山や首都圏のデパートで販売

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 岡山理科大学が人工の水「好適環境水」で育てたベニザケが、14日、初めて出荷されました。

 ベニザケの養殖に取り組んだのは、岡山理科大学の山本俊政准教授です。山の上の研究センターで、1年あまりかけて40センチほどのベニザケを約1100匹を育てることに成功しました。14日には、首都圏のデパートに出荷するための作業が行われました。

(岡山理科大学/山本俊政 准教授) 「国内初の、あるいは世界初のベニザケを大型化する、一つのきっかけができたというのは、産業的にも有効だと思う」

 養殖に使ったのは山本准教授が開発した人工の水、好適環境水です。好適環境水は、真水に最低限のミネラルなどを溶かしたもので、淡水魚も海水魚も育てることができます。

 これまで、トラフグやウナギなど様々な海水魚の陸上養殖実験に成功してきましたが、今回のベニザケは、また違った難しさもありました。

(記者) 「今回挑戦したベニザケは寒い地方の魚ということで、水温も14度前後と低く設定されています。これは、他の水槽と比べて10度以上低いということです」

(岡山理科大学/山本俊政 准教授) 「これ17度以上になると、高水温期にはエサも食べない。死にます。それを西日本でできた。それは、好適環境水があれば、どんな山村だろうが養殖が可能だということを知らしめるという意味では、大きい出来事だと思います」

 山本准教授は今回、冷却装置で水を冷やして水温を維持しましたが、トンネルなど涼しい場所を活用すればより簡単に陸上養殖できると考えています。

 岡山理科大学が山の上で育てたベニザケは16日、岡山県のスーパーや首都圏のデパートなど約30カ所で販売されます。

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