海のない国で海水魚の養殖に成功しました。岡山理科大学がモンゴルで行っていたハタの養殖実験が終了し、18日に報告会が行われました。
(岡山理科大学 工学部応用化学科/山本俊政 准教授)
「みんなの力、現地のスタッフの力、本当に総合力を持って本当に素晴らしい結果を出すことが出来ました」
ハタの養殖実験は2019年9月から岡山理科大学と静岡県の土木会社「KITAGAWA」がモンゴルのウランバートルで行ったものです。
岡山理科大学の山本俊政准教授らが実験の成果を報告しました。
養殖に成功したのは海水魚のハタです。成長すれば300キロ以上になる大型のハタ「タマカイ」と小型のハタを、交雑させたものです。
実験には真水に電解質を溶かした「好適環境水」という特別な水が使われました。内陸部での養殖を可能にする技術として期待されています。
山本准教授は、現地で養殖したハタは10カ月で1キロになるなど成長スピードが早く、生産性が高いと報告しました。
(岡山理科大学 工学部応用化学科/山本俊政 准教授)
「好適環境水は全世界どこでも利用できる。水がない所はないなりに使っていく、いろんなものを使いながら駆使しながら食糧生産できるんだという1つのね、北の極寒での社会実験が出来たというのは大きい」
18日は試食会も行われました。
(記者リポート)
「コリコリとした食感で臭みがなく、甘味のある上品な味です」
あまり魚を食べる習慣のない現地の人にも好評だったということです。今後は、共同実験を行ったKITAGAWAが量産化をはかり、商業化を目指します。