コーヒーが地域と観光客を繋ぎます。香川県三豊市の父母ヶ浜で、「インスタ映えスポット」として知られ多くの観光客が訪れています。その人気のスポットに、ユニークなコーヒー店がオープンしました。
(注文の様子) 「みんな赤でいいんじゃない?みんな赤で。僕はキャラ的に黒だな」
コーヒーを注文したあとお客さんが選ぶのはカップの色。父母ヶ浜の砂浜近くにオープンした「宗一郎珈琲」は、「カップ」でお客さんと交流する日本初の「コミュニケーションコーヒースタンド」です。
(宗一郎珈琲/今川宗一郎 さん) 「今回やるコーヒーを通じて内と外がつながる関係性をどうにかつくれないか、なおかつ一過性ではなく何度でも来てもらえるような関係者をつくれないかというのが動機」
父母ヶ浜は「日本のウユニ塩湖」と言われ、インスタ映えスポットとして県内外から多くの観光客が訪れます。 三豊市観光交流局によると、去年は26万人がこの浜を訪れました。
多くの人でにぎわう反面、ゴミや渋滞の問題が持ち上がるなど、「地域」と「観光客」の距離が離れてしまっている現状を今川さんは懸念していました。 そこで、コーヒーカップの色で「地元」と「観光客」、双方の要望を聞き、今後の地域づくりにつなげることを考えました。客は、5つの色から自分の望むものを選ぶことができます。
ちなみに、赤は「もっときれいな浜になってほしい」、白は「もっとくつろげる場所がほしい」、黒は「夜を楽しむ場所がほしい」、緑は「もっと三豊を知りたい」、青は「もっと水回りがよくなってほしい」です。
(観光客ー[緑のカップ]) 「新しい発想。店の人が選ぶんじゃなくって、お客さんに選んでもらってそこからニーズを引き出す感じなのかなと思ったんですけど、面白いなと思いました」
(地元の人ー[赤いカップ]) 「願いがかなうようにそりぁもう、この赤色いうのも夕焼けに似ていいと思う」
今川さんは要望が多かったものから優先的に取り組みを進め、父母ヶ浜のよりよい未来をつくることを目指しています。
(宗一郎珈琲/今川宗一郎 さん) 「ただ流行ってるからとかじゃなくって、この地域の人間として20年、30年、100年とかっていう意味で、この地域の人間が責任を持って次の時代を作っていくというか、新しい日常を作っていこうという意味合いも込めて今回チャレンジしました」
「宗一郎珈琲」は、午後1時から日の入りまで営業しています。