新型コロナウイルスの影響で岡山県有数の観光地、倉敷美観地区も訪れる人が激減しています。そんな中、店舗の垣根を超えた新たな取り組みが美観地区で始まりました。
(記者) 「よく晴れ、風情ある街並みはいつもと変わらない倉敷美観地区ですが、人の姿はほとんどありません。その影響を受けて、通りに立ち並ぶ飲食店や土産店はほとんど全てが臨時休業を余儀なくされています」
2011年から倉敷美観地区でゲストハウスとカフェを営む「有鄰庵」も、13日から休業しています。 お隣のセレクトショップ、「美観堂」のスタッフ、高羽開さんは厳しい状況に追い込まれた美観地区を支えようとある「計画」を立ち上げました。
(美観堂 プロジェクトリーダー/高羽開さん) 「ご近所さんである美観地区の他のお店に何か役に立てることはないかと考えて、クラウドファンディングという選択肢をとった」
インターネット上で資金提供を募り、お店の経営を支援してもらうクラウドファンディングです。美観地区全体で取り組もうと高羽さんは飲食店や宿泊施設など108店舗にも参加を呼び掛けました。
(高羽開さん) 「個人だったり、一つの会社でできることは限られる。美観地区という集合体で世の中に発信していったり、働きかけることが大事」
支援者は各店舗が提供するお菓子や陶器、営業再開後に宿泊施設で使える商品券などを選び、支援金を支払います。そして後日、商品や商品券を受け取る仕組みです。
(高羽開さん) 「コロナの波が収まった時に全国、全世界の方々に美観地区に来てもらいたい、その時に自分たちも笑顔で迎えられるようにお店を守っていきたいというのが1番ですね」
美観地区のクラウドファンディングには27日現在、30店舗あまりの参加が見込まれています。支援金は5月28日まで、クラウドファンディングのウェブサイト「キャンプファイア」で受け付けています。