今年の夏も連日、猛暑となっています。6月1日から8月16日までに熱中症の疑いで搬送された人の数は、岡山県では715人、香川県では345人と2019年より減っています。しかし実は今年の方が新型コロナウイルスの影響で熱中症のリスクが高まっているそうです。
容赦なく照りつける太陽に、桃太郎も思わず日差しをガード。
(街の人はー) 「つらいですよねやっぱり」 「めっちゃ暑いです、桃太郎像のところで待ち合わせなんですけど、(日陰から)出られない」
岡山県では8月9日から12日連続で高温注意情報が発表されています。岡山市でも猛暑日が続き、2019年よりも厳しい暑さとなっています。
岡山市では熱中症の疑いで7月は56人、8月は190人が病院に搬送され、60代の男性が亡くなりました。
新型コロナウイルスの影響で今年は屋外のイベントが中止となり、外出する機会が減ってますが岡山市消防局では「熱中症への注意が必要」と指摘します。
(岡山市消防局 救急課/橋本薫稔 消防士長) 「8月に入ってからはとても暑い日が続いているので例年同様の熱中症リスクがある。マスクを着けたまま外出するのは熱中症のリスクが高くなる危険がある」
新型コロナウイルスの感染防止用に着けているマスク、実際にはどんな危険があるのでしょうか。
(川崎医科大学付属病院 救急科/椎野泰和 部長) 「(着けていない場合に)比べて脈拍数とか呼吸数とか血液中の二酸化炭素が増える。顔の温度が2度くらい上がる。マスクしてると口が乾かないのでのどがかわくのが遅れて脱水症状が進行したりという可能性も指摘されている」
川崎医科大学付属病院救急科の椎野部長によると①屋外で人と距離が取れる場合はマスクを外すこと、②のどがかわいたと感じる前に水分補給をすること。また、屋内で①エアコンを付けた状態でも1時間に2回ほど換気をすること、②室温が26度から27度に保たれているかを確認することなどが大切なんだそうです。
また椎野部長は私たち自身が熱中症に気を付けることで、医療従事者の負担も減らせると話します。
(椎野泰和 部長) 「症状で新型コロナウイルスと熱中症を見分けるのは難しい。熱中症の患者がいっぱい救急外来に来るとその都度、新型コロナウイルスを考えながら診療にあたらないといけなくなるので、ぜひ皆さんも熱中症にならないように過ごしていただきたい」