もしもの時に役に立つ防災のアイデアをご紹介します。
今回は「寝ている時」の備えです。皆さんの寝室は安全ですか?
防災は「日常生活をいかに延長するか」
国立防災科学技術研究所の客員研究員・花崎哲司さんは、高松市のアパートの一室を研究拠点にしています。
(国立防災科学技術研究所 客員研究員/花崎哲司さん)
「防災というのは日常生活をいかに延長するかということですから、ここで暮らしてみながらいろいろな実験的な取り組みをして皆さんにご提案しています」
寝室の防災においての必須条件は?
(国立防災科学技術研究所 客員研究員/花崎哲司さん)
「(Q.寝室ではどういった備えを?)この赤いラインを引いてます。けれども胸より高い高さにある家具を近くに置かないというのが必須条件です。阪神淡路大震災では挟まれて逃げられなくなった方が結構多いので」
1995年の阪神淡路大震災では、死因の4分の3が倒壊した家屋や家具などに挟まれたことによる「圧死」でした。
寝室に高い家具を置かないことが一番ですが、もし高い家具がある場合はロープや器具で固定することが求められます。さらに、ベッドや布団の位置も大切です。
地震や台風によって窓ガラスが割れる場合があるので、窓の近くで寝るのは避けた方がいいでしょう。厚めのカーテンをすることで割れたガラスが飛び散るのを抑える効果も期待できます。
枕元にもご注意を!
続いて花崎さんが提案するのは「枕元の備え」です。
(国立防災科学技術研究所 客員研究員/花崎哲司さん)
「避難するときにはガラスとかでけがする心配があるので軍手とヘルメット」
この他、必要な眼鏡や常備薬なども忘れずに置いておくといいそうです。
避難経路には「蓄光シール」
寝室から避難する経路にも注意が必要です。
夜に停電してしまうと周りの状況がわからなくなってしまいます。花崎さんは寝室から出口にかけて「畜光シール」を貼ることを勧めています。
寝ている時は特に無防備ですから、寝室のレイアウトも含めてすぐ逃げられる備えを考えてみてください。