岡山県に5月16日に出された緊急事態宣言の期間は現時点で5月31日までとなっていますが、解除か延長かについて政府は月末に判断するとしてます。解除の是非についてさまざまな意見が出ています。
5月16日に岡山県に出された緊急事態宣言。飲食店への営業時間の短縮や大規模施設には土日の休業などを要請しています。
(松木梨菜リポート)
「JR岡山駅周辺では感染拡大前と比べて人出が減少傾向にあるというデータがあります」
携帯電話の位置情報をもとに特定の範囲内にいる人の数を推計する「NTTドコモのモバイル空間統計」によると、23日の岡山駅周辺の人出は感染拡大前の休日平均と比べると54.3%減少していて、前の週の日曜日よりも7.4ポイント減少しています。倉敷駅でも6.4ポイント減少しました。
宣言の期間は現時点で5月31日までですが、政府は感染状況を見極めた上で月末にも判断するとしています。
23日に宣言の対象地域となった沖縄県は6月20日までが対象期間です。沖縄では23日、156人の感染が確認され前の週の日曜日に比べ倍増しています。
一方で愛媛県では23日、5月31日までとなっていた「まん延防止等重点措置」が解除されました。愛媛県の23日までの1週間の感染者数は一桁の状態が続いていました。
岡山県の宣言は5月31日に果たして解除されるのか。見通しが立たない中、飲食店が苦境に立たされています。5月1日から休業している岡山市の日本料理店です。
(日本料理きく井/菊井光紀 代表)
「来月に対しても不透明ですよね。予約の問い合わせを受けてもはっきりしたことを答えられない」
宣言解除のタイミングについては感染対策と経営の両面で葛藤があると話します。
(日本料理きく井/菊井光紀 代表)
「一個人として考えると、(営業)自粛していくという方向が望ましいと思うんですけど、経営のことを考えると早く普通の営業がしたい」
感染者の数は岡山県で24日、27日ぶりに50人を下回りましたが、5月19日時点で病床使用率は84.5パーセントと入院したくでもできない状況にあります。
こうした状況を踏まえ、岡山県医師会の松山会長は。
(岡山県医師会/松山正春 会長)
「ちょっと短いんじゃないかと思ってます。もう2週間でも伸ばして」
延長して解除する際も、ある程度の”制限”が必要だと話します。
(岡山県医師会/松山正春 会長)
「岡山市、倉敷市が(全体の感染者の)80パーセントぐらいを占めてたんで、その辺りだけはもう少し規制を残すというようなことも必要なのかなと思ってます。今までの失敗をまた繰り返すようなことになるので、ぜひ心を鬼にして規制をもう少し続けてほしいと思います」