2012年に岡山操山高校の男子生徒が自殺した問題で、遺族が求めている退職した関係者からの謝罪について、岡山県教育委員会は対応できないと答えました。
2012年7月、岡山市中区の岡山操山高校で野球部のマネジャーだった2年生の男子生徒が野球部監督から厳しい叱責を受けた後に自殺しました。
第三者調査委員会が監督の叱責が自殺の大きな要因だったと指摘したことなどを受け、県教委は2021年11月、当時の野球部の監督を停職3カ月の懲戒処分にしました。
12日、遺族と県教委の2回目の面談が行われ、前回説明が不十分だった厳しい叱責の理由について県教委は「監督自身が過去に厳しい指導を受けたため生徒に不適切な指導をした」などと、遺族に話しました。
遺族が求めている退職した関係者からの謝罪については「働き掛ける立場になく対応できない」と回答しました。
(岡山県教育委員会/鍵本芳明 教育長)
「そこは納得されていないと思います。謝罪させていただくことが一つの区切りだと思うので、そこに向けて可能な限り早急に行った上で、次(再発防止策の策定)に進んでいかなきゃいけないと思っている」
(生徒の父親は―)
「調査報告書ができて10カ月も経ってこの状態というのは、対応スピードの遅さが際立つと感じている」
(生徒の母親は―)
「退職によって逃れてしまう、異動によって逃れてしまう、何とかしなければ、また私たちと同じような目に遭ってしまうのではないかと考えている」