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国内初「ブルーシート」の水平リサイクル 岡山県の2企業がタッグ組み

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 国内初の環境に優しい取り組みです。岡山県の2つの企業が、住宅の建設現場などで使ったブルーシートを再生して利用する「水平リサイクル」の取り組みを始めました。

(記者リポート)
「建設中の家を守るブルーシート。こちらの住宅は国内初、リサイクルされたブルーシートが使われています」

 ブルーシートは建設現場で養生シートとして使われるほか、堤防の工事や災害時などにも欠かせません。国内で年間約1400万~1500万枚が使用されていますが、泥などの汚れがついたり紫外線で劣化したりするため、ほとんどが焼却処分されています。

(萩原工業/笹原義博 常務)
「ブルーシートのリサイクルは、実はもう20年以上前に考えていたことなんです」

 ブルーシートの国内生産トップの萩原工業では、使用済みのブルーシートを回収して再生する取り組みを始めました。汚れなどを取り除き、細かく砕いて再生ペレットにした段階で添加物を加えることで、再びブルーシートにしても耐えうる品質を確保したということです。萩原工業によると、ブルーシートの水平リサイクルは国内で初めてです。

(萩原工業/笹原義博 常務)
「海洋プラスチックの問題に始まったと思うんですが、プラスチック産業そのものがすごく逆風になっているんですね。サスティナブルな問題を捉えていくと、プラスチックがどうしても悪者になってしまっています。それをわれわれとしたらやはり何とかしなければいけない」

 ブルーシートの再生で萩原工業が協定を結んだのは、地元の住宅メーカー、ライフデザイン・カバヤです。月に約2.5トン使用しているブルーシートを水平リサイクルします。

(ライフデザイン・カバヤ/山岡嘉彦 執行役員)
「一番多く使っているわれわれが一番最初に取り組むことによって、他の皆さんの意識が変わって産業全体に伝わっていけばいいなと」

 水平リサイクルされたブルーシートのハトメは、次にリサイクルしやすいよう金属ではなくポリエチレン製です。戸建て住宅に合う長さにしたほか、従来の物よりも軽くすることで環境面以外のメリットもあったそうです。

(ライフデザイン・カバヤ/山岡嘉彦 執行役員)
「現場の大工さんの手数というか、業務効率化が図れたものですから、見えないコストまで考えますと、実際はコストダウンになっているのではないかなと考えています」

 水平リサイクルされたブルーシートに占める再生原料の割合は、今はまだ重量比で10%ほど。比率を増やすための技術開発も行っています。

(萩原工業/笹原義博 常務)
「国内の使用済みのブルーシート、それからもっと言いますと使用済みのプラスチック全体に、われわれが開発している技術を広げていけたらいいなと思います」

(ライフデザイン・カバヤ/窪田健太郎 社長)
「脱炭素とかSDGsの取り組みっていうのは、絶対マナーとしてやらなきゃいけない。そういうジャンルになってきた。同じ岡山県の企業がタッグを組んで、元気なんだよと外部にアウトプットしていく。非常に大事かなと思います」

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