8月、行政視察で石川県を訪れた高松市議会議員10人が新型コロナに感染しました。感染拡大の中での視察や期間中に行ったという4回の会食に問題はなかったのか、関係者に話を聞きました。
行政視察に参加したのは、高松市議会の最大会派、自民党議員会の議員14人です。
一行は、8月3日から5日にかけて石川県を訪れました。北陸新幹線が通る金沢市やマイナンバーカードの普及率が高い加賀市の視察などが目的でした。
視察が終わった翌日の8月6日から8日にかけて、参加した議員14人のうち10人と随行した高松市議会事務局の職員3人の合わせて13人が新型コロナに感染したことが分かりました。
大西市長は、8月10日の会見で「感染自体は責められない」とした上で苦言を呈しました。
(高松市/大西秀人 市長)
「大人数で同一行動することはクラスターが起こる可能性もあって出来るだけ控えてほしいということは言っていた、特に会食については、その点についてはもう少し注意してほしかった」
高松市議会事務局によると期間中は昼に2回、夜に2回会食をしていていずれも職員を含めた17人全員が参加。夜の2回は、酒の提供があったということです。
感染症対策に取り組んでいる「認証店」の個室もしくは店の一角を貸し切った場所で、いわゆる「マスク会食」だったということです。
(宮川周三リポート)
「店は、議員側からの意向を受けた議会事務局が旅行会社と協議して選びました。現地で『会食をやめた方がいいのではないか』という声はなかったということです」
KSBの取材に対して視察に参加していない議員は「この時期に行く必要があったのか」と語りました。一方、関係者によると「行動制限がない中で視察を中止すると『行動制限が必要だ』というメッセージにつながるのではないかという声もあった」ということです。
自身も参加した高松市議会・自民党議員会の中村順一会長はKSBの取材に対し「感染者は出たが万全の対策をしていたので問題はない。市民も理解してくれると思う」とコメントしています。