2020年度の香川県議会議員の政務活動費に「違法な支出がある」として、市民団体が返還させるよう求めた住民監査請求が、棄却されました。
住民監査請求は市民オンブズ香川が2022年6月に行ったものです。2020年度に当時の香川県議41人が支出した政務活動費のうち、支出先が不明な人件費や自家用車のリース料など約6500万円が「違法、不当だ」として知事に対し、議員に返還させるよう求めていました。
香川県の監査委員はそれぞれの支出を確認した結果、「いずれも違法、不当な支出とは言えない」として請求を棄却しました。
一方、議員6人が自己啓発本の購入費や高額な宿泊費など、41件約135万円について、監査期間中に修正届を出しました。監査委員は「過去7回の監査でより適切な支出に向けた要望を述べていたのに、今回も監査中に修正届が出されたことは誠に遺憾」とし、改善を求めました。
市民オンブズ香川は「議員の言い分をそのまま認めてしまう監査結果でとても残念」とコメントしています。
香川県議の政務活動費を巡っては、2019年度に支出した「意見交換会費名目」の支出が公職選挙法違反の疑いがあるとして、市民オンブズ香川が刑事告発。高松地検が不起訴としましたが、高松検察審査会が2022年7月に「起訴相当」と議決し、地検が再捜査を行っています。