Park KSBアプリに寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。新型コロナの感染者が増加傾向にある中、「ワクチン接種」についての疑問を専門家に聞きました。
「ワクチン接種、本当に効果はあるの?」(岡山市 たもつ 57歳)
今回疑問に答えてもらうのは、政府のワクチン分科会のメンバーでもある川崎医科大学の中野貴司教授です。
「1つは、(感染症に)自然にかかって、どうやって免疫がつくか。2つ目は、ワクチンという薬でどれだけ免疫がつくか。この2つの方法以外は、その病原体に対する特異的な免疫というものはつかないと思うんです。流行している状況で免疫を持つ人が増えるということは、その病気に対する守る力を社会として持つということは、間違いがないと思っています」
「新型コロナに感染しました。再びワクチンを打つべきでしょうか?」(高梁市 パセリ 71歳)
「新型コロナは複数回かかる方がけっこういます。特に呼吸器感染症の病原体は、そういった病原体が多いです。インフルエンザも何回かかかる方はいますし、免疫がつきにくいことが1つと、もう1つは、ウイルスが変異するので、過去にかかったタイプとは違うウイルスが流行した時に、またそれにかかってしまうことがあるわけです」
「オミクロン株対応ワクチンは、今流行しているウイルスに少しでも合わせて作ったワクチンです。従来株と異なるワクチンですから、新型コロナウイルス全般に対する幅広い免疫をつける意味でも、(感染したことがある人の接種は)意義があると思います」
「ワクチンはいつまで打つのでしょうか?」(倉敷市 rei 71歳)
岡山・香川のワクチン接種率を見てみると、岡山・香川共に12歳以上のうち約86%が2回のワクチン接種を終えています。
しかし、3回目の接種率は共に72%、4回目になると40%にとどまっています。
また、2022年9月に始まったオミクロン株対応ワクチンの接種率は、両県とも10%ほどにとどまっています。
「3回目打っていない方もいらっしゃるので、その方々は3回目としてオミクロン株対応ワクチンを打っていただきたいと思っています。3回打った方でも、3回打ってから半年とか1年以上たってきている方がけっこういらっしゃると思う。次、4回目として初めて打つオミクロン株対応ワクチンになると思うんですが、打っていただければと思います」
多い人では5回の接種を終えている新型コロナのワクチン接種。回数を重ねるにつれて、接種率の低下が目立つ中、今後の見通しは――。
「『何回でも打たなければならない』とか『3カ月に1回打たなければならない』とか、これは誤解だと思うんです。私は最低限免疫をつけるのに、2回プラス1回の合計3回、最低限必要だと思っています。子どもたちの他のワクチンでも、0歳で3回打って1歳を超えてもう1回打つワクチンはたくさんありますよね。何回か受けてしばらく空けて1回打つことで、基礎的な免疫がつくというのは、ワクチンの原則なんです」
「(今後のことは)年数がたってみないと分からないですけど、2プラス1回を打った後は、最低年に1回くらいは打っていく。最終的にはそのように落ち着いていくのかなと、あくまで推測ですけど、今のところは思っています」