約30年前、農産物の空輸を目的につくられた笠岡ふれあい空港。現在は主にイベントなどで使われています。13日は有識者らが今後の活用方法について、意見をまとめ、笠岡市長に申し入れました。
岡山県笠岡市の小林嘉文市長に申し入れをしたのは、有識者や地域住民からなる検討委員会のメンバーです。
委員会では、2022年7月から笠岡ふれあい空港の今後の利活用について検討しています。
(検討委員会/岡将男 委員長)
「地域にもっと開かれた農道空港という形にしていきたい、子どもたちに親しんでもらい、最終的には地域の観光産業にもつながっていくと」
笠岡市の干拓地にある「笠岡ふれあい空港」は1991年に完成した農道空港です。農道空港とは、農産物を短時間で輸送し、付加価値を高めるねらいで作られた空港です。
農水省の補助を受け県と市が整備、長さ800mの滑走路を備えています。事業費は5億6600万円で全国に8つできた「農道空港」の第一号です。
ただ、輸送効率の面でトラックに劣り、2006年度を最後に農産物の輸送を休止しました。
(記者リポート)
「土日にイベントを開催した農機具メーカーの社員の方が撤収作業をしています」
現在の主な利用方法はイベントなどへの貸し出しで、新型コロナ拡大前の2019年度は208件でした。
委員会からの意見には、小型機による観光ツアー、子どもたちの課外学習の実施などといった活用案が盛り込まれています。
(笠岡市/小林嘉文 市長)
「市民の財産として、公園として、教育財産として活用するというアイデアをいただきましたし、われわれが環境整備をしてまいりたい」