岡山市の池田動物園が14日、開園70周年を迎え、市民団体が企画した記念イベントが始まりました。
岡山市の池田動物園では70周年のセレモニーが行われました。これを記念し14日、約3万本の花を使ったイベント「動物たちと花フェス」が始まりました。
動物園を応援する会など、市民団体が企画したレッサーパンダのオブジェや迷路などが設置されています。
（池田動物園／忠政智登士 副園長）
「これからも子どもたちのためには、一生懸命がんばって、動物園を守っていかなければいけないと、そういう気持ちに改めてなりました」
池田動物園は、岡山藩池田家の16代当主・隆政さんと昭和天皇の四女・厚子さんの結婚を機に、その翌年、オープンしました。
当時、ライオンなど大型動物がいる園は地方都市では珍しく、人気のスポットになりました。
さらに、瀬戸大橋が開通した1988年には中国三大珍獣展が開かれ、ジャイアントパンダやレッサーパンダを一目見ようと多くの人が詰めかけました。年度内に約90万人が訪れたということです。
（記者リポート）
「中国三大珍獣展のときにパンダが暮らしていたのがこちらの獣舎。今はチンパンジーが過ごしています。」
しかし、2000年以降は、少子化やレジャーの多様化の影響で、入園者は黒字の目安となる年間12万人を割り込むことが増えています。さらに、インドゾウのメリーやベンガルトラのヒロなど、相次いで園の人気者が死にました。新型コロナの影響もあり、2020年の入園者は過去最低の約6万人になりました。
動物園を未来に残そうと、市民団体が岡山市に市営化を求めるなどの動きもありましたが、進展はありません。
（動物たちと花フェス2023／楢村伴睦 実行委員長）
「子どもの頃から生きている動物、生きている植物、そういう命というものに触れることで人間らしい心が育っていく、そのために大切なことなのではないかなと思っています」
開園70周年記念イベントは4月23日まで開かれています。
