岡山市の池田動物園で生まれたヤマアラシが、新しい飼育先の徳島県の動物園に出発しました。
ケースに入っているのは池田動物園で飼育されていた1歳のオスのインドタテガミヤマアラシ「ハッシュ」です。ちょっと緊張した様子です。
20日午前、ハッシュは飼育員により、車に乗せられました。
ハッシュは2021年11月、池田動物園にいる父親の「アッシュ」と母親の「ハリー」のあいだに生まれました。お母さんにくっつく愛らしい姿が印象的で、すぐに人気者になりました。
ハッシュの父親アッシュは、2020年6月に山口県の徳山動物園から、繁殖を目的とした動物の貸し借り「ブリーディングローン」により池田動物園にやってきました。
取り決めではアッシュの最初の子は、徳山動物園が所有することになっていました。
ただ、徳山動物園には現在、5匹のヤマアラシがいて、いずれもハッシュと近い血縁になります。
徳山動物園によりますと、ハッシュとは交配させることができないため、徳島にいくことになりました。
池田動物園などによりますと、全国各地の動物園は、動物を適正な数で飼育したり、近親交配を避けるため、動物の貸し借りや譲渡で協力し合っているということです。
ネズミ目のインドタテガミヤマアラシは、インドの森林などに住んでいます。夜行性のため、昼間はのんびりしていますが、怒ると勇猛な姿を見せてくれます。
(池田動物園/芦田渉さん)
「見た目があんなトゲトゲなので、かっこいいなあと僕は思っているので、(とくしま動物園で)人気がでるんじゃないかなと思っております」
ハッシュはとくしま動物園の環境に慣れ次第、一般公開されるということです。