善通寺市の観智院で、本尊の仏像が100年ぶりに一般に公開されました。
総本山善通寺のなかにある観智院。弘法大師の生誕1250年を記念して約100年ぶりに本尊の十一面観世音菩薩が姿を現しました。
(記者リポート)
「穏やかさのなかに強い意志を感じさせる姿が印象的です」
十一面観世音菩薩は、一木造で平安時代につくられたもので、高さは77cmです。
頭上の10の菩薩は万人を助けるために四方八方見ているという意味が込められてます。
(総本山善通寺/佐伯行茂 執行)
「こういう像だったのだと感じていただいて、心と体の浄化、つまり人生のリセット、息抜きをしていただけたらと感じています」
観智院は大正時代に火事で全焼しました。再建するにあたり、高松市の大護寺から移ってきたのが十一面観世音菩薩です。
その脇には十一面観世音菩薩を守り、補佐する役割を担う不動明王と弘法大師の像も並んでいます。
(訪れた人は―)
「ここだけ違う場所だなという感じがしました」
「見てくださってるんだなって、やっぱり目が合うと落ち着くというか」
十一面観世音菩薩の一般公開は6月15日までです。観智院によるとその後、一般公開する予定はないということです。