発達障害などがあるアーティストが、岡山県倉敷市の大原美術館の作品を「休館日」に鑑賞しました。
29日に鑑賞したのは、岡山市の就労継続支援A型事業所「ありがとうファーム」に所属するアーティスト28人です。6つのグループに分かれて、大原美術館の作品を鑑賞しました。そして見たあとは、感想を互いに言い合いました。
(対話型鑑賞の様子)
「これをひっくり返したら、耳で手で体みたいに見えた」
「いいねいいね。この絵ってこう掛けてるけどひっくり返してもこの作品って見えるんじゃないかな」
「ありがとうファーム」によると、今回参加したアーティストの中には、多くの人がいる場所で作品鑑賞することが苦手な人もいるそうです。
そこで、周りに気兼ねすることなく作品を見て、作品作りに生かしてもらおうと、休館日の大原美術館を訪れました。
(ありがとうファームのアーティスト/カナピさん)
「自分の見方は変だけど、みんな『そうだね』って言ってくれたから、あーそうなんだと思って楽しかったし、絵の中にある元気とかパワーとかがこっちに移ってきてすごいウキウキしました」
アーティストたちは、作品を見た後、思いついたアイデアを文字や簡単な絵で記録していました。今後、新しい作品を作り、2023年9月に倉敷市の施設で展示する予定です。
(ありがとうファーム 執行役員/深谷千草さん)
「みんながどんなふうに自分が感じたことを形にしていくのか、そして自分の中で何を発見したのかというところを制作してもらえるように一緒にやっていけたらと思います」