夏の高校野球、岡山大会・香川大会はいよいよ7月8日に開幕します。香川大会、飯山には3年生の女子選手がいます。最後の夏、彼女に用意されたのは大会の開幕を告げる始球式のマウンドでした。
飯山のグラウンドで練習に取り組む選手たち。その1人、三原花穏さんは香川県で唯一の3年生女子選手です。
小学2年から野球を始め、高校に入っても続けることを決めました。
(飯山/三原花穏さん[3年])
「野球が楽しいという気持ちになって、(野球を)続けたいなとはずっと思っていたので。(入学時)パンフレットを見た時に『女子も歓迎』と書かれていたので、ここでやってみたいなという気持ちになった」
しかし、高野連の規定で女子選手の公式戦出場は認められていません。それでも日々、男子部員と同じ練習メニューに取り組み、練習試合にも出場してきました
(飯山/大山剛毅 監督)
「代打とかで出場させてその中で、たまにヒットを打ったり盗塁を決めたりというアグレッシブなプレーを見せてくれる」
そんな三原さんに任されたのが大会の開幕を告げる「始球式」です。
(飯山/三原花穏さん[3年])
「びっくりした。言われたときはうれしかったし、3年間やってきてよかったなって思った」
始球式が決まってから、1日40球の投げ込みを始めた三原さん。ともに白球を追い続けた仲間も全力でサポートします。
森選手「最後なんで、出し切ってもらって、最後の始球式でいい場面が見せられるように見たい」
三原さん「頑張る」
夏を戦う仲間と同じ舞台で投じる「一球」。その一球には野球を続ける他の女子選手への思いも込めます。
(飯山/三原花穏さん[3年])
「(後輩が)『この人みたいになってみたい』っていうきっかけになったらいいなって思っていた。今までの練習の成果を発揮したい」
3年間のすべてをかけて挑む、たった一度きりのマウンドへ。
最後の夏を仲間ととも走り続けます。
(飯山/三原花穏さん[3年])
「公式戦には出られないけど、今までやってきたチームメートとともに、『最後の夏』悔いがないように戦いたい」