観音寺市議会は、「クールビズ」を巡る言動をきっかけに8月、議長の不信任決議案が可決されました。議長は進退を明らかにせず、半数近い議員が審議を拒否したまま議会が開かれる異例の事態になっています。
7日は午前10時から9月定例観音寺市議会の一般質問が始まる予定でしたが、17人の議員のうち出席したのは議長、副議長を含めて9人だけでした。
(記者)
「篠原和代議長への不信任に賛成した8人のうち、1人は議員控室に、7人は議会を欠席しました」
篠原議長は、議会を休会して議員控室にいる議員や欠席した議員の自宅を回り、議会への出席を求める「出席催告」を配りました。
観音寺市議会では8月31日、篠原議長に対する不信任決議を賛成多数で可決しました。
きっかけは篠原議長がクールビズを推奨する通達を出していたにもかかわらず、6月議会で議員3人に対しネクタイの着用を求めたことでした。
不信任決議では「個人の自由を侵害し、議長として不適格である」などとしています。
(不信任決議案に賛成した/岸上政憲 議員)
「議会として議決されたことに対してどう思っているのか、どう感じているのか、ということすらも(議長は)私たちには何も言われません。議会の議決に対する無視としか言いようがございません」
市民の受け止めは――?
Q.市民としてどう思う?
(観音寺市民[60代])
「(観音寺市議会は)恥ずかしいです。ネクタイはしなくていいというふうに議会で決まったと聞いているから、もちろんしなくていいことだと思います」
(観音寺市民[60代])
「ちょっとレベルが低い話なんで、うまく和解して前に進んでほしいです」
結局、控室にいた議員1人が出席し、午後から一般質問が行われました。
9月定例市議会は9月21日までの予定ですが、このまま審議拒否が続けば最終日の採決は成立しません。
(観音寺市議会/篠原和代 議長)
「今回混乱を招いた原因が私にあるということは真摯に受け止めていますし、責任を痛感しております。今からどうするかっていうことはまだ決断できていないのが現状です。多分、私が辞任しないとあちらの方(不信任決議に賛成した議員)は収まらないと思いますので」