香川県三豊市の中学生が本格的な映画制作に取り組んでいます。映画には女優の黒木瞳さんも出演、生徒たちに演技指導も行いました。
三豊市教育委員会は「将来の職業選びの幅を広げてほしい」と、5年前から毎年「中学生映画制作スクール」を開催しています。
三豊市の6つの中学校から32人の生徒が参加して、映画作りのプロの指導のもと脚本や監督、撮影に出演、宣伝に至るまで学びます。
そして、映画の制作をほとんど生徒たちで行います。2023年は上映時間20分ほどの映画2本を制作します。
このうちのひとつ、オリジナル作品「潮騒」の撮影が17日、三豊市の民家で行われました。
社会問題にもなっている「ヤングケアラー」がテーマで、病気の母親の世話で学校を休みがちになる女子中学生の心の葛藤を描いています。
スクールには毎年、映画やドラマで活躍する俳優をゲストに招いています。2023年のゲストは女優の黒木瞳さんです。
黒木さんは「潮騒」で認知症の疑いがある母親を演じています。
共演の生徒たちもプロの女優が放つオーラに負けない、のびのびとした演技を披露しました。
黒木さんは両方の作品に出演したほか、生徒たちに発声や演技のコツなども指導しました。
(「潮騒」の監督を務める/糸川莉乃さん[中3])
「(監督は)脚本をいちから読んで感情の流れとか考えて作らないといけないのが難しかった」
(「潮騒」で主演を務めた/今井彩乃さん[中3])
「めっちゃ楽しかった。あの大女優と会えるだなんて、あーー! (黒木さんからは)間のとり方とかアクセントを教わりました。……やばい!」
(女優/黒木瞳さん)
「これはスクールではなく実践というか。彼女、彼らはきっととても良い体験をして、とても良い思い出ではなく財産になっていくんじゃないかなと思いました」
映画は10月中には完成し、三豊市の「マリンウェーブ」で11月26日に上映されます。