子どもたちの今を伝える「こどもみらいパーク」です。岡山県の伝統的工芸品「備前焼」。この制作に打ち込む中学生が岡山県備前市にいます!
丁寧な手つきで作品を作っているのは、備前市の中学2年生、木村太加仁さん(13)です。
(木村 太加仁さん)
「(備前焼は)普通の粘土とは違って、白じゃなくて黒っぽくて、焼いたらまた色が変わるっていうところがいいですね」
太加仁さんの作品、「父の手」は、その精巧さが評価され、2023年のこども備前焼作品展の中学生の部で208点の中から最優秀賞にあたる岡山県知事賞を受賞しました。太加仁さんが岡山県知事賞を受賞するのは2年連続です。
(木村 太加仁さん)
「(作品の出来は)70点から80点くらいです。もっと指をこだわって作れたらいいなと思ったところですね。苦労したポイントは、手のここら辺の骨格とか肉厚を表現したところです。普段からお父さんの手はよく見ているんですけど、職人の手ということで、職人ならではの手をイメージして作りました」
太加仁さんの家は、備前市伊部にある室町時代から500年以上続く備前焼の窯元、「桃蹊堂」です。太加仁さんの父・木村桃山さんは「桃蹊堂」の26代目です。
(太加仁さんの父/木村 桃山さん)
「(太加仁さんは)小さいころから『もの』を作ることに興味があり、集中していました」
太加仁さんは5歳ごろからお父さんの工房へ行って備前焼に触れてきました。
陶芸作品を作るときの下準備「菊練り」。粘土の柔らかさを均一にして、焼き上げたときのヒビや割れを防ぐ大切な工程です。
(木村 太加仁さん)
「練習して出来るようにならないといけないので、頑張りたいと思っています」
太加仁さんが通う中学校には、太加仁さんが2022年に岡山県知事賞を受賞した作品が展示されています。
(友人は―)
「迫力があってとてもすごいと思いました」
「迫力があって尊敬します」
(木村 太加仁さん)
「いつもはそういう声がないので、自分のこと褒めてくれて意外だなって思うのと、やっぱりうれしいなと思いますね」
太加仁さんは中学では卓球部に所属。普段の太加仁さんについて聞いてみると……。
(友人は―)
「スイカゲームとか、部活でやってる卓球の話とかよくします」
「優しくて頭がいいイメージがあります」
ちなみに……太加仁さんは一時期サメにはまっていて、2022年の受賞作のように、いろいろなサメの作品も作ってきました。
(木村 太加仁さん)
「テレビとか図鑑とか、大抵がテレビなんですけど、そこから印象に残ったものとかが(イメージで)湧いてきます」
窯元の家に生まれ、幼いころから備前焼に触れてきた太加仁さん。小学6年生の時には、自分の夢を作品で表現していました。
(木村 太加仁さん)
「世界にも通用するというか、世界にも共感を持ってもらえるような備前焼作家になりたいです」