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ネット環境から離れる「オフラインキャンプ」 3カ月経ち変化は?保護者の関わり方も鍵 香川

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 子どもたちに一定期間ネット環境を離れて生活習慣を見直してもらおうと、香川県が2023年8月に行った「オフラインキャンプ」。参加した児童生徒と保護者が、3カ月が経っての変化を振り返りました。

 ネット・ゲーム依存症対策条例、いわゆる「ゲーム条例」に基づき、香川県が2022年度から行っているものです。

 2023年8月に5泊6日で行われたキャンプには、小学5年から中学3年の男女あわせて23人が参加。バーベキューやキャンプファイヤーなどの野外活動のほか、臨床心理士らとともにネットやゲームとどううまく付き合うかを学ぶ心理プログラムに取り組みました。

 あれから3カ月……。

 19日に行われたフォローアップキャンプには、体調不良による欠席者を除く20人と保護者が集まりました。

 児童生徒たちは、8月のキャンプで立てた目標がどのくらい守れたか、生活がどのように変わったかをそれぞれ振り返りました。

 そして、昼食は野外でホットサンド作り。久々に集まった仲間たちとの時間を楽しんでいました。

(中学3年生)
「メディア、スマホを使っていた時間を、少しだけでも勉強に充てたり、時間の使い方を考えて、ここはするべきじゃないなと、臨機応変に考えられるようになりました」
(中学1年生)
「自分でやらなかった家事とか親の手伝いとかは、ちょっとするようになって。ゲームだけじゃなくて、できることもやるようになりました」
(中学3年生)
「友達と遊ぶ時間が増えて、土日とかずっと予定がある感じになってて、暇がないっていう感じになって、ゲームをする時間も減っていきました」

 キャンプできっかけをつかんだ変化を維持するためには「保護者の関わり方」も鍵を握ります。2年目となる2023年のキャンプでは、保護者向けのプログラムを充実させました。

 19日も依存症の専門医で、キャンプを運営する三光病院の海野院長が、子どもたちの変化を引き出す対話についてアドバイスしました。

(三光病院/海野順 院長)
「もし、ゲームをやめるように強く指摘して、それで子どもが抵抗してしまって『うるさいわ、学校なんて、もうどうでもええわ』なんて言わせてしまうと、せっかく葛藤していた子どもに『学校なんかどうでもいい』という発言によって、学校なんてどうでもいいんだという認識が子どもの中で強まっていくわけですよね。やっぱり望ましい行動習慣を実現するような発言を増やしていってあげたい」

 また、保護者同士の交流の場も設けられ、抱えている悩みや、キャンプを通じた気づきなどを共有しました。

(保護者同士のやりとり)
「怒ったり、(ゲーム機を)取り上げたりするんですけど、結局(子どもが)へそを曲げて怒って、逆効果だった」
「途中でゲームをバサッと切られると怒るよねって。それは(親も)体験しないと分からない話で。じゃあこのステージに行ったら終わりにするよと告知した上でやるとか」

(中学3年生の父親)
「子どもというか、僕らのほうが変化があったかなと思いますね。子どもに対する言葉遣いや接し方ですね」
(中学1年生の母親)
「否定しないということがすごく大事だなって。ゲームであっても、何をするにしても、本人が興味を持ったんだったら、それを否定しないで見守るというのがすごく」

(三光病院/海野順 院長)
「子どもたちだけにアプローチして目標を作ってもらって頑張るというだけではなくて、家族がそれを応援していけるような関係を作っていって、よりうまく目標に向かってチャレンジ、成功していったらいいなと。後ろからの支えも考えるようにしました」

 2024年度以降の開催は、県の予算の関係でまだ確定していませんが、海野院長は参加者のデータを蓄積、検証して、より効果的なキャンプの運営を目指したいとしています。

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