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DV被害者情報漏えい問題の和解議案可決も…町長「何を原因として結果(責任)を負えというのか分からない」 香川・三木町

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 香川県三木町がDV被害に遭った女性の住民票の情報を加害者側に漏えいした問題です。女性が町に損害賠償を求めた裁判で和解するための議案を町議会が全会一致で可決しました。

 訴状などによると三木町は元夫からの暴力被害を受け、DV等支援措置制度を利用していた女性の住民票の情報などを記載した「戸籍付票」の写しを2020年と21年に2度にわたり元夫の代理人弁護士に交付していました。

 女性は、2022年8月、町に対して慰謝料など330万円の賠償を求め提訴。裁判で町は「誤った交付による実害はなく、精神的苦痛があったとは言えない」などと争う姿勢を示していましたが、裁判所からの和解案に応じることを決めました。

 そして、町が女性に対し謝罪することや、35万円の解決金を支払うことなどを含んだ和解条項に応じるための議案を町議会は14日、全会一致で可決しました。

 一方で、三木町の伊藤町長は12日の一般質問で漏えいに対する責任の取り方を問われると、交付した戸籍付票に女性の現住所は書かれていなかったとして次のように答弁していました。

(三木町/伊藤良春 町長)
「新しい情報というのは漏えいしていないんじゃないんですか。330万円の損害賠償請求、何を原因として結果(責任)を負えというのか分からない」

 14日の議会終了後、伊藤町長に取材を申し入れましたが……。

(三木町/伊藤良春 町長)
「今度また改めて総務課が答えます。(Q.町長からのコメントはいただけない?)それについてのコメントについても発信します」

 町によると裁判の和解期日となる12月22日以降、今回の件について伊藤町長は、何らかの形でコメントするとしています。

 DV等支援措置制度が始まった2004年以降、香川県でDVなどの被害者の個人情報が加害者側に漏れたケースは高松市で2016年度と18年度に1件ずつ、東かがわ市で2015年度に1件ありました。

 2つの市によると、いずれも職員のミスや確認不足が原因で、被害者は引っ越しを余儀なくされたということです。

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