香川県東かがわ市は、2023年に運転免許証を持たない高齢者に対して、タクシー料金を補助する実証実験を行いました。市は1月31日の地域公共交通活性化協議会で「一定の成果があった」との結果を報告しました。
東かがわ市は、移動の利便性の確保を目的に、2023年7月から11月にかけて、75歳以上で運転免許証を持っていない人を対象に、市内限定で使えるタクシーの初乗り料金・750円相当のチケットを10枚ずつ配布し、その利用状況を調べました。
約2000人に配った結果、約2万枚のチケットの46.5%が使われました。また配布した高齢者の3割近くが10枚全て利用しました。
またチケットによってタクシーの新規利用者は約20%増え、売り上げも約15%増加したということです。
これらの結果から、東かがわ市は「移動に支援を必要とする人と、交通事業者への支援策として、一定の成果があった」として、2024年度も同様の支援を継続する方針です。
(東かがわ市地域公共交通活性化協議会[香川高専教授]/宮崎耕輔 会長)
「ひとつずつやっていこうというチャレンジをやっている状況ですので、今後皆さんに見守っていただきつつ、ぜひ公共交通に興味を持っていただければ」
このほか、既存の資源を活用して市民の利便性を向上させるため、2024年度には、学生がJRの定期券でJR高徳線と並行する路線バスにも乗れる「モーダルミックス事業」の導入を検討しています。