3月18日に開幕する春のセンバツ高校野球の組み合わせ抽選会が、8日に行われます。岡山から出場の創志学園は、2023年の秋に「1球の重み」を知った左腕が頂点を目指すチームを支えます。
7年ぶり4回目のセンバツ出場となる創志学園。2023年夏の岡山大会では、まさかの初戦敗退でした。
それでも……、その悔しさをバネに、秋の岡山大会では優勝! 続く中国大会では、準決勝までの3試合で失点わずかに1という抜群の安定感で決勝に勝ち上がり、春の大舞台をつかみ取りました。
(練習前掛け声)
「アグレッシブベースボール!」
「絶対全力! 絶対勝つ!」
「チームスローガン」で思いを一つにして練習を始める選手たち。そんな創志のエースナンバーを背負うのは山口瑛太です。
左腕から繰り出す140キロ台のストレートと変化球をテンポよくコーナーに投げ分け、三振でもゴロでもアウトを取れるのが持ち味です。
そんな山口は2023年の秋、苦い経験をしました。
(創志/山口瑛太 投手)
「1球1球丁寧にというか、まぁ1球……秋はやっぱり1球の重みっていうのを感じられたので」
秋の中国大会決勝。山口はその先発マウンドに上がります。創志1点リードで迎えた5回。山口は2アウトながら同点のランナーを2塁に背負います。
(創志/門馬敬治 監督)
「タイムを取って、インコースを思いっきり突こうと」
しかし、甘く入った初球がセンターの頭上を超えるタイムリーヒットに……。
追いつかれた創志はその後、勝ち越しを許し、準優勝に終わりました。
決勝という舞台で感じた1球の重み……その重みを知ったことが山口の「意識」を変えました。
(創志/山口瑛太 投手)
「あの秋の自分の投げミスというか、その1球っていうのは、ずっとまぁ残っていて。それが逆にこの冬に、あの1球を絶対に決めるためにとか、秋の悔しさをこのセンバツで晴らせるようにやってきたので」
(創志/門馬敬治 監督)
「絶対的なチームメイトの信頼感というのかな。こいつなら任せられると、こいつのためだったらと。そうなってほしいなという願いはあります」
東海大相模時代、春夏合わせて4度の全国制覇を経験した門馬敬治監督。そんな門馬監督が率いる創志が目指すのも「高校野球の頂点」です。
(創志/山口瑛太 投手)
「この練習場でやっていることが甲子園だと思ってみんなやっているので。やっぱり投手が投げないと、試合は始まらないので、自分がゲームを支配するというか。気合というか、強気のピッチングを見せられたら」