岡山県吉備中央町の浄水場から有害性が指摘されている「有機フッ素化合物」が高い濃度で検出された問題です。外部の有識者委員会が、住民の健康への影響を継続して観察することなどを提言した報告書を町に提出しました。
報告書では、既存の健康診断やがん検診を活用しながら、その受診率の向上に取り組むなどして、住民の健康への影響を今後も観察し続けることなどを提言しています。
住民らの有志の会が町に要望してきた血液検査については「住民がストレスから解放されるかもしれない」などのメリットがある一方、血中濃度が高かった場合、医療的に下げる方法などが分かっておらず「かえって不安が増す可能性がある」としています。
山本町長は今後の健康調査について、「報告書をよく読んだ上で早ければ来週中にも方向性を出したい」としました。
(吉備中央町/山本雅則 町長)
「しっかりした科学的知見を基に行う方が、より間違った方向性にならないと思う。そして住民の方の思いをくんだ方向性を出したい」