新薬の開発につながる独自の技術を確立したなどとして、化学部門で国際的な賞を受賞した岡山市出身の菅裕明さんに岡山県の文化特別顕賞が贈られました。
16日は岡山県の伊原木隆太知事から菅裕明さん(61)に文化特別顕賞の盾が授与されました。
岡山市出身の菅さんは岡山大学大学院で修士過程を修了後、アメリカのマサチューセッツ工科大学などで研究を重ね、2005年に東京大学の教授に就任しています。
菅さんは「特殊ペプチド」と呼ばれる物質の合成技術を開発し、合成した物質の中から新薬につながるものを効率的に探し出す手法も実用化しました。
菅さんが確立した技術は現在、世界各国の製薬企業で活用されています。一連の業績が認められ菅さんは2023年、国際的に権威があるウルフ賞を受賞しています。
(岡山県文化特別顕賞受賞 東京大学大学院/菅裕明 教授)
「自分が生まれ育って最初に教育を受けたという意味で、岡山が一番愛着がある」
(岡山県文化特別顕賞受賞 東京大学大学院/菅裕明 教授)
「(Q.若い人へメッセージをお願いします)リスクを取る行動が重要。みんながリスクを取らずに保守的にそこにいればみんな同じになる。移動すること自体がいいこと。新しいところに移れば新しいことができるし、新しいことに巡り合える。リスクを取って何か行動に起こすことが最も重要」