視聴者の皆さんの疑問に答える「みんなのハテナ」です。今回のハテナは「洋菓子」です。視聴者の皆さんからは「洋菓子と和菓子の境界線は?」「ホールケーキをきれいにカットする方法は?」などの疑問が寄せられました。
今回、疑問に答えてくれるのは岡山市北区にある、調理師と製菓衛生師を養成する西日本調理製菓専門学校の指導者・井上孝さんです。
和菓子と洋菓子の境界線は?(倉敷市 こすけ 58歳)
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「基本的に明治初期以前に伝わってきたものを『和菓子』、明治初期以降を『洋菓子』と言い分けをしている」
明治時代、文明開化の名の下に西洋の文化が入るようになり、洋菓子の製造技能や洋風の食材が導入され、「和菓子」と「洋菓子」が別々のジャンルとして認識されるようになったそうです。
カステラは洋菓子?(岡山市 ケイちゃん 66歳)
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「カステラは和菓子になります」
カステラは明治初期より前に伝来していたので和菓子というわけです。
イチゴの洋菓子が多いのは?(岡山市 オッさん 56歳)
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「理由が2つあって、日本のイチゴがすごくおいしいこと、あとは色合いなんですけれど、日本の国旗が日の丸である白地に赤なので、生クリームにイチゴを乗せた色合いが日本人にとっては違和感なく受け入れられる」
国産イチゴの質の高さと生クリームとの味のバランスがよく、視覚的に日本人に愛されていることが洋菓子のイチゴ人気を押し上げているようです。
スポンジがしぼまない方法は?(岡山市 チェリーパイ 59歳)
プロに失敗しないポイントを教えてもらいました。
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「まず材料を正確に量ることです。2番目にはオーブンの温度設定を正確にすること」
直径18㎝のスポンジケーキの1台分の材料です。(卵150g・薄力粉85g・グラニュー糖100g・バター20g)
今回は卵は全卵で泡立てる方法でつくります。卵は湯煎してください。
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「卵が泡立つのが人肌から40℃くらい」
卵を泡立てた後、薄力粉、グラニュー糖、バター、全てを混ぜ合わせます。
次に、ふっくらとしたスポンジを焼くために大切なのが温度設定です。こちらでは170℃で25分焼きます。
(西日本調理製菓専門学校/井上孝さん)
「25分でちょうどよく焼きあがる。それぞれの皆さんのオーブンの温度帯を設定温度を探してみて下さい」
焼き色が白っぽい時や、オーブンから出してしぼむ場合は温度が低いことが原因に考えられるそうです。使っているオーブンの設定温度を少し高く設定してみてください。
逆に25分で焼き色が黒くなる場合は、設定温度を少し下げてください。
18分しか焼いていないものは中央がしぼみ、べたついた生地が残ることがあるということです。
ご家庭でお子さんと一緒にクリスマスケーキをつくるのも楽しいですよね。
クリスマスケーキ何が人気?(三豊市 花火キレイ 53歳)
この疑問は、高松市の洋菓子店、ルーヴのパティシエ・野﨑内匠さんに伺いました。
(ルーヴ パティシエ/野﨑内匠さん)
「イチゴをふんだん使ったケーキがありまして、そちらが一番人気になっております」
クリスマスケーキの定番、イチゴのケーキが一番人気だそうです。
ルーヴではこの他にもチョコレートやモンブランそして、ナッツの女王と呼ばれる“ピスタチオ”の芳醇な香りなどを味わえる、この時期だけのケーキもあるそうです。
きれいなカット方法は?(岡山市 パントースト 49歳)
(ルーヴ パティシエ/野﨑内匠さん)
「ケーキを切る際に一番大事なのが温度。その冷やした状態のケーキを温かいナイフで切る!」
ナイフは50℃程度のお湯で温め、キッチンペーパーなどで水気をきちんと拭き取るといいそうです。
包丁にクリームが付いた場合は改めてきれいに拭いて、温め直すと切り口はきれいに保てるそうです。ぜひチャレンジしてみてください。
ケーキは冷凍できますか?(善通寺市 まりちゃん 65歳)
(ルーヴ パティシエ/野﨑内匠さん)
「クリームがぼそぼそになって、きめ細やかななめらかな生クリームの味は戻ってこない。冷凍はせずに買った日に、その日のうちに全部食べきる」
生クリームのケーキは、おいしいうちに、なるべく早く食べることがおすすめだそうです。