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“歓声のない聖地”に立った兄の思いを胸に…弟が挑む春のセンバツ 高松商(香川)が早実と対戦

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 春のセンバツ高校野球、高松商業は22日、早稲田実業との初戦に臨みました。伝統校同士の対戦で沸いた甲子園……5年前に歓声のない聖地に立った兄の思いを胸に戦う選手がいました。

(篠原茉那リポート)
「第1回センバツの決勝では高商に軍配が上がったカード。100年の時をこえて、再び実現した激闘を大応援団が盛り上げます」

 2年ぶりのセンバツ出場となった高松商業。甲子園の大声援を背にこの日、チーム2本目のヒットを放った5番・橘朋宏。

(橘選手の兄/橘 孝祐さん)
「いやー俺の弟やね。消極的だったので不安だったんですけど本当に良かったです。うれしい」

 橘朋宏の兄、孝祐さん。橘が野球を始めるきっかけとなった兄・孝祐さんは2020年のセンバツに尽誠学園のキャッチャーとして出場を決めていました。

 しかし新型コロナの影響でセンバツは中止に。夏に1試合だけ行われた交流試合で甲子園の土を踏みました。

(橘選手の兄/橘 孝祐さん)
「そういうことは(甲子園で日本一を目指せるということは)当たり前じゃないので、こういう晴れ舞台で感謝の気持ちを持ってプレーしてほしいなと思う。勝ち負けも大事ですけど、笑顔でプレーしてお互い笑顔でプレーしあえる試合を期待したい」

 名門・早実を相手に流れをつかめない高商は8回、2番・小原と3番・高藤の連打でチャンスを作ると、4番・唐渡。ライトへの3連打でついに得点を奪います。

 なおもランナー1,3塁のチャンスで打席には5番・橘。

 センバツに出られなかった兄の分まで戦いましたが、ピッチャーフライに打ち取られました。【高松商 2-8 早稲田実業】

(橘選手の兄/橘 孝祐さん)
「これで満足せずに、弟の力こんなものじゃないので、もうちょっと頑張ってほしい」

(高松商/橘朋宏 選手)
「(兄から)楽しんでこいよと言われたので甲子園すごく楽しかったですし、また戻ってきたい場所だなと思ったのでアドバイス通りにはできたと思います」

(高松商/山田圭介 主将)
「僕たちは日本一というのを掲げてずっと練習に取り組んでいるので、これが『いい負け』といったらあれですけど、この負けがあってよかったと思えるように、また1からチームを見直して、夏もう1回帰ってきたい」

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