見た目は可憐なスミレの花。しかし、コンクリートの隙間やアスファルトの割れ目にもちゃっかり生えるたくましい植物としても知られている。春になると紫色の花をつけ、殺風景な街なかで季節の潤いを感じさせてくれたスミレだが、4月も下旬になり、さすがに岡山市中心部では花期は終わりつつある。
ところで、しゃがみこんでよくよく観察すると、、、スミレが花を落とした後には、こんなタネがみられる。タネは1mmあるかないか。花粉症のカメラマンがくしゃみを堪えて撮影した。
実はこのタネのへたの部分には、エライオソームというアリを引き寄せる物質がついていて、アリはタネをコンクリートの隙間などの巣穴に持ち帰る。そして食した後で、無用なタネ本体は放置する…。スミレがさまざまな隙間でに生えるのはこんな理由。したたかな生存戦略に驚かされる。
とはいえ、、取材でアリがタネを運ぶ場面に遭遇したことはまだない。いつかKSB瀬戸内海放送でその様子を撮影し放送でお届けしたい。