香川県綾川町で6月に開かれるお田植まつりで、牛を使って田んぼを耕作する「牛耕(ぎゅうこう)」を再現します。まつりを前に、牛がモー特訓をしています。
かわいい目をした牛、メス牛の「まつはや」ちゃん(1歳7カ月)。2023年に徳田順一さん(74)の牧場で生まれ、体長は約1.6m、体重は500kgほど。6月に香川県綾川町で開かれるお田植まつりに参加します。
主基斎田のお田植まつりは、大正天皇の即位のとき、綾川町の田んぼで作った米を奉納したことから、当時の田植えの様子を後世に伝えようと毎年6月に行われています。
2025年、110周年を迎えるため、徳田さんは牛を使った田起こし、「牛耕」の10年ぶりの復活を綾川町の前田武俊町長から依頼されました。
「牛耕」は、田植えの前に行われる「代(しろ)かき」を牛が「犂(すき)」という道具で土を砕いて平らにするもの。牛耕を再現し昔ながらの風景を祭りにやってきた人々に披露します。
ただ徳田さんにはある不安がありました。牛は急に大勢の人の前に出ると驚いてしまいます。その訓練のため「まつはや」を毎週木曜日、トラックで地元の小学校に連れていきます。
昼休み、児童は、牛を見つけると集まってきます。「れいわちゃん」というニックネームを付けて、優しく見守ります。
徳田さんも、れいわちゃんにやさしくブラッシングするなどして、娘のようにかわいがります。
(まつはやちゃんの飼い主/徳田順一さん)
「名誉なことですよ。(Q.人間には慣れた?)まあまあ。牛の気分にもよる。毎日の練習が大変!」
(綾上小の児童[4年])
「思ったよりも(牛が)でかいなあと思っている」
「(目が)くりくりしていてかわいい」
「牛で水田をきれいにするという歴史をれいわちゃんが上手に継いでくれたらいいなあ」
まつりは6月15日、学校訪問は本番直前まで続ける予定です。当日は、田植え行事の最初に「牛耕」が予定されています。
(子どもたち)
「れいわちゃん頑張れ!」