顧客に出資話を持ち掛け多額の現金をだまし取ったなどとされる野村証券の元社員の男の裁判で、岡山地方裁判所は、男に懲役10年の実刑判決を言い渡しました。
詐欺などの罪で判決を受けたのは、野村証券岡山支店の元社員の男(37)です。
判決によりますと、男は単独または元同僚と共謀し証券会社時代の顧客ら15人に嘘の投資話を持ちかけ、合わせて2億円以上をだまし取るなどしました。
これまでの裁判で検察側は懲役13年と罰金300万円を求刑していました。
一方、弁護側は「顧客から金を預かったのは元同僚で、被告はそれを運用していたにすぎない」などと無罪を主張していました。
4日の判決で岡山地方裁判所の本村曉宏裁判官は「野村証券の社員という地位と影響力を利用した犯行で極めて悪質。被害者への勧誘や営業を中心的に行っていたのは元同僚であるが、事件の全体的なスキームを考えた主犯は被告だ」などと指摘。
被告に懲役10年、罰金300万円の判決を言い渡しました。