岡山大会の注目校です。夏の甲子園・岡山県勢最多の出場を誇る岡山東商業。1年夏から活躍してきた小学校時代からのバッテリーが古豪復活を告げる校歌を聖地に響かせようと、最後の夏に挑みます。
東商のエース、叶蒼空。 扇の要を担うキャプテン、岡本有生。2人は1年夏からチームの主力。
叶はエースナンバーを背負い、ノビのあるストレートと多彩な変化球で相手を翻弄。
岡本もマスカットスタジアムでホームランを放つなど、パンチ力のある打撃でチームを引っ張ってきました。
2人は声を掛け合いながら練習する仲良しバッテリー。
(岡山東商/叶蒼空 投手[3年])
「(Q.お互いの印象は?)野球の時は真面目なんですけど、野球以外のところで結構子どもっぽい」
(岡山東商/岡本有生 捕手[3年])
「結構ボディタッチ多いというか距離感近いので、自分に限らずいろいろな野球部に結構距離近めで、いいなって思います」
そんな2人が出会ったのは少し前のこと。
(岡山東商/岡本有生 捕手)
「初めてバッテリーを組んだのが、小学6年生の交流戦みたいなのでチームが一緒になって(初めて)バッテリーを組んだ」
バッテリーの結成は小学6年生のときの倉敷市選抜チーム。たまたま再会したという中学のクラブチームでもバッテリーを組んできました。
(岡山東商/叶蒼空 投手)
「自分は本当高校入学ぎりぎりまで東商ともう1つの高校で迷っていたんですけど、先に岡本が決めてて」
(岡山東商/岡本有生 捕手)
「(Q.誘ったりしたの?)誘いました。(Q.なんて誘ったの?)まぁ一緒に甲子園行こうやって誘いました」
夏の甲子園・岡山県勢最多タイとなる11度の出場を誇る東商。しかし最後の出場から34年、勝利からは約半世紀、遠ざかっています。
(岡山東商/岡本有生 捕手)
「表面上だけというか言葉だけで甲子園に行きたいとか勝ちたいとかって言っているようなノックになってしまっている。もっと勝つ気持ちを高めていこう」
これまで挑んだ2度の夏はいずれもベスト8で敗退。チームの中心として味わってきた悔しさをこの夏も繰り返さないために。2人は思いを「言葉で」伝えます。
(岡山東商/小林幸男 監督)
「技術的なこともですし考え方であるとか、試合に臨む姿勢・練習への取り組み方、そういったことを我々指導者に変わって、言葉で選手に伝えてくれるのは大きい」
チームの目標は「甲子園出場」のその先、「甲子園で校歌を歌う」こと。新チーム結成後は秋・春ともにベスト4と一歩ずつ力をつけてきました。
古豪復活を告げる校歌を、聖地で響かせるために。夏の主役になる準備は万全です!
(岡山東商/叶蒼空 投手)
「1年生の時から甲子園とは言ってきたけど1回も自分も立ってないですし、行ってみないとわからない場所だなと思っているので。自分が投げる試合は全て勝てるようにしたい」
(岡山東商/岡本有生 捕手)
「自分たちが甲子園に出て校歌を歌うことができたとしたら、次世代につながると思う。自分たちの代を境にやっぱり……東商が古豪ではなく、強豪として戻ってきたらいいなと」