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鎮魂の花火が夜空に…ハンセン病療養所「大島青松園」で夏祭り 高松市

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 高松市の大島にある国立ハンセン病療養所で6日、恒例の夏祭りが開かれ、多くの人でにぎわいました。

 高松港から船で約20分。高松市の「大島」にある「大島青松園」の夏祭りには入所者の出身地である四国4県の代表や関係者らが訪れました。

(大島青松園入所者自治会/森和男 会長)
「暑い中大勢の方に来ていただいて、療養所の歴史を知っていただくということで大きな意味合いがある」

 高知県の「よさこい」に徳島県の「阿波踊り」など、各地の踊りが披露されました。

 療養所の職員がソーラン節を踊り、会場を盛り上げました。

 ピーク時に700人いた入所者は現在29人、平均年齢は87歳を超えています。高齢化が進み、祭りに姿を見せた人は8人ほどでした。

(大島青松園入所者/野村宏さん)
「今はさみしくなったから、たくさん来てくれたらありがたい」

 平成の時代まで約90年続いたハンセン病の強制隔離政策。入所者の中にはいわれのない差別・偏見のために故郷や家族とのつながりを失った人も多くいます。

(大島青松園入所者/野村宏さん)
「妻は最初来たときは昭和26年、まだ中学2年生の時に(療養所に)連れて来られた。昭和32年に私と結婚してからもう家には全然帰っていない。差別がひどかった」

 大島青松園の納骨堂には故郷に帰れないまま亡くなった2100人以上の入所者が眠っています。

 祭りの締めくくり。鎮魂の打ち上げ花火が大島の夜空を照らしました。

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