特定外来生物「ナガエツルノゲイトウ」の分布拡大を食い止めるため岡山県矢掛町で地元住民らが対策を学びました。
(記者リポート)
「川の中に見えますのがナガエツルノゲイトウです。繁殖力が強く、水面の多くを覆っています」
ナガエツルノゲイトウは南米原産の多年草で、繁殖力の強さから「世界で最悪の侵略的植物」とも呼ばれています。
岡山県によりますと、田んぼに広がると稲の生育を妨げたり、コンバインなど機械の故障を引き起こす恐れがあります。
岡山県では2025年1月下旬の調査で初めて確認されたということです。
この植物への対策を進めようと27日、岡山県が矢掛町で専門家を招いた講習会を開き、地元住民や自治体職員らが参加しました。
ナガエツルノゲイトウが生い茂っている現場のひとつ、小田川の支流にあたる大渡川。地上部分は26日に刈り取り、27日は土の中に残った根を取り除きました。
ナガエツルノゲイトウは茎の節からも根を生やして増えるため、全て取り除くことが大切だそうです。
(担当者)
「もうここに根があるのでさらにここから成長することができてしまう。危険性、侵略性ではこの1本の茎だけでもこの個体が1~3mと大きくなってしまう」
講師を務めた外来生物駆除の専門家・中井克樹さんは見つけた際には自治体などに相談してほしいと呼び掛けています。
(外来生物駆除の専門家/中井克樹さん)
「確実にスマホを撮って送り、いずれにせよ証拠をキープして通報し、できれば現場に残したまま通報して来てもらいたい」